2013-01-01から1年間の記事一覧

住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち

川口マーン恵美 著 住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち 著者はドイツ在住30年、その経験を生かして日本の長所、短所を、尖閣諸島、フクシマの原発事故、休暇、進学と就職、鉄道、ユーロ、を例にして述べている。 領土問題は実効支配しているか否かで決…

さわらびの譜

葉室 麟 著 さわらびの譜 有川将左衛門は扇野藩の勘定奉行である。祖父は藩の弓術師範を務めていたが、父の代から御用繁多を理由に師範を遠慮している。有川家が伝えるのは日置流雪荷派であり、父子相伝で弓術の印可を伝えてきた。将左衛門の子供は伊也、初…

かりんとう侍

中島 要 著 かりんとう侍 面白い。一気に読みました。 徳川幕府末期、黒船が来た頃の旗本次男坊の話です。日下雄征(たけゆき)の兄は家禄二百石で賄頭を務める旗本である。年の離れた兄夫婦に子供は無い。そのため跡継ぎ候補として実家にいる。 そんな次男…

夢の定かに

澤田瞳子 著 夢の定かに 聖武天皇時代の後宮での采女達の話である。後宮には女官が六百人いるが、その仕事は天皇が正しい政務を行えるよう、天皇の日常を万事抜かりなく補佐するのである。 氏女とは畿内豪族の娘。これに対し、畿外諸国の郡司の子女は采女と…

波乱/思惑 百万石の留守居役-1- -2-

上田秀人 著 波乱 (百万石の留守居役-1-) 思惑 (百万石の留守居役-2-) 大変面白い。奥右筆シリーズを打ち切り、この百万石の留守居役シリーズを始めた意気込みが感じられる。ただ、茶坊主、由井正雪の説明等一度書いたことを何度も繰り返し書かれている…

全部抱きしめて

碧野 圭 著 全部抱きしめて これも面白いです。 書店ガールでは、一線を越えなかった男女が描かれていたが、前書「情事の終わり」ではその一線を越えてしまう。そしてその後男女どうなるかというのが本書である。 42歳の出版社に勤務する人妻である文芸編集…

情事の終わり

碧野 圭 著 情事の終わり 面白いです。書店員の恋よりずーと読み応えがあります。 42歳の出版社に勤務する人妻である文芸編集者が、人気作家の接待に同席したことで、彼女の人生は大きく変わる。平凡な人生から、得難い(?)経験をする。 次作、「全部抱き…

書店員の恋

梅田みか 著 書店員の恋 書店で手に取って気になっていました。碧野 圭の書店ガール、五十嵐貴久の編集ガール、年下の男の子などと同類の小説。私は面白く読みました。でも読み応えは少ない。 内容は小説の題名通りです。 =================================…

プロトコル

平山瑞穂 著 プロトコル プロトコルとは、普通にはコンピューター用語であるが、この小説では「恋愛をはじめとした、人と人との間のコミュニケーションにおける、相互に決められた約束事の集合。用例として [GP:(合コン・プロトコル)] これを装備していれ…

寵姫裏表 -妾屋昼兵衛女帳面 5 -

上田秀人 著 寵姫裏表 -妾屋昼兵衛女帳面 5 - 妾屋という設定は面白いが、そろそろネタが切れてきたようである。 ===================================================================== ============================================================…

世紀の名作はこうしてつくられた

エレン・F・ブラウン / ジョン・ワイリー二世 著 世紀の名作はこうしてつくられた この本を読むために、風と共に去りぬ を読みました。 第一章 彼女には言い知れぬ魅力がある が面白い。 本書は、風と共に去りぬ の原稿発掘から空前のベストセラーになり、著…

日本は世界1位の政府資産大国

高橋洋一 著 日本は世界1位の政府資産大国 国の借金が1000兆円を超えた。この為に消費税を上げることになっている。しかし資産合計は629兆円ある。実際の借金はその差額である。資産を売却し借金を減らさなけれはならない。 資産の中身は、現金・預金17.7兆…

縮みゆく男

リチャード・マシスン 著 縮みゆく男 最後まで読めませんでした。私には面白くありませんし、興味もありません。 毎日1/7インチ縮む男の話。 ===================================================================== ==================================…

風と共に去りぬ(五)

マーガレット・ミッチェル 著 風と共に去りぬ(五) クラン団が被害をうけ、クラン団の団員全員が高跳びの用意をするなか、レット・バトラーの機転により、全員は救われ、、高跳びの必要はなくなった。 夫フランクの葬儀があった夜に、スカーレットはレット…

風と共に去りぬ (四)

マーガレット・ミッチェル 著 風と共に去りぬ(四) スカーレットはフランクと結婚する。彼から得た金で税金を払いタラは一息をつく。アトランタに住むことになったスカーレットは、夫が計画していた事業(製材所)をバトラーから金を借りて、横取りしてしま…

風と共に去りぬ(三)

マーガレット・ミッチェル 著 風と共に去りぬ(三) 物語が佳境に入ったためか、幾らか読みやすくなった。でも日本の小説に比べると読みにくい。 父と母を頼って故郷タラに帰ったスカーレットを待っていたのは、母の死と最愛の妻を亡くした為に正気でなくな…

将軍の象 (採薬使佐平次-2-)

平谷美樹 著 将軍の象 (採薬使佐平次-2-) 前作の採薬使佐平次よりこちらの方が面白い。 採薬使とは、吉宗の命により諸国を旅し薬草等を採取・研究したものたちである。構成員は、お庭番である。 佐平次は、吉宗から長崎につく象を江戸にまで運ぶ公儀象係…

モンテ・クリスト伯

アレクサンドル・デュマ 作 モンテ・クリスト伯 図書館の新刊書棚に、モンテ・クリスト伯(ニ)ワイド版 岩波文庫を見つけました。パラパラと見ているうちに借りようと思いました。今まで何度読んだか判らないぐらい読んでいます。一番初めは、岩窟王ですね…

ラトル指揮 ベルリン・フィルハーモニー in Osaka

アンコール:なし ベルリン・フィルは今回で、20回目の来日。ラトルとは5回目の来日。これに先立ち、台北とソウルでそれぞれ2回の演奏会をしている。日本では6公演。今日は日本公演の2日目。 私自身はこれまで、カラヤンで二回、アバドで一回、ラトルで一…

あぁ、愛しの前立腺

頴川 晋 著 あぁ、愛しの前立腺 コラムニスト石原壮一郎が、世界的に名声を獲得している前立腺の第一人者である頴川 晋(えがわ しん) 東京慈恵会医大教授との対談形式でわかりやすく前立腺について、またその病気について書いている。 前立腺肥大症、前立腺…

「反日プロパガンダ」の読み解き方 歪められた歴史認識を正すために

川上和久 著 「反日プロパガンダ」の読み解き方 歪められた歴史認識を正すために 著者はプロパガンダの歴史から説く。そして日露戦争、日露戦争後、大東亜戦争と反日プロパガンダについて実例で説明する。 「反日プロパガンダ」と戦うために 相手国を貶める…

ルポ「中国製品」の闇

鈴木譲仁 著 ルポ「中国製品」の闇 著者は中国産の入れ歯、義歯の危険性を、毒入りギョーザ事件を例にして説明する。ギヨーザは輸入食品で検査体制ができているが、何も検査されない「雑貨物」扱いで、中国産義歯が輸入されている。 中国では、中国産義歯に…

ティレーマン指揮 ウィーン・フィルハーモニー

アンコール:エグモント序曲 ウィーン・フィルは今年で30回目の来日。 これまで何回聞いたかな? カラヤン、ショルティ、アバド、カール・ベーム、シノーポーリー(カルロス・クライバーの切符を買っていたが、キャンセルで)、小澤征爾、そして今回、だい…

風塵 上 下

辻堂 魁 著 風塵(風の市兵衛)上 下 風の市兵衛の第九巻目、十巻目です。 渡り用人・唐木市兵衛は、剣はめっぽううまいが、算盤を使う仕事を好む。今回は剣を使う仕事である。元老中・奥平純明から、碧眼美麗な側室・お露と二人の子の警護役にに雇われる。 …

関西フィル 第252回定期演奏会

デュメイのBach BWV.1041 (11/8)聞きたかったのですが、我慢しました。 Wiener Phil.(11/6)を聞いて、関西フィルを聞いて、Berliner Phil.(11/15)を聞くと、いくら最近のデュメイと関西フィルが良いといっても、がっかりするだけだろうと思ったので。 …

京響のMozart

アンコール:K.320 第6楽章前半のrepeatを省略してPosthornに重点をおいて 演奏は、活発で生き生きとしたMozartでした。曲にしてはやや多い目の編成( VnⅠ~Vaまで4プルト)でMozartの室内楽にしては重厚な響き。 K.364は、好きな曲でこれまで何度も聞いて…

流動の渦(御髪番承り候-7-)

上田秀人 著 流動の渦(御髪番承り候-7-) 小納戸月代御髪係 深室賢治郎は、将軍家綱の身だしなみを整えることである。家綱とは幼なじみであった。 もともと賢治郎は名門旗本三千石の三男であった。妾腹の子であるがかわいがられ三代将軍家光の嫡男家綱の…

橋下・慰安婦・侵略・安部 誰が日本の評価を下げているのか

野崎ほし 著 橋下・慰安婦・侵略・安部 誰が日本の評価を下げているのか 大沼保昭が語る 「日本はかって侵略し、植民地支配を行った。当時の価値観からすると、悪いことをしている認識はなかっただろうが、今日みれば、それは大変悪いことだった。日本は罪を…

「日本の朝鮮統治を検証する」1910-1945

著者は歴史考証によって裏書きされた史実のみに基づいて論を展開する。すなわち伝統にのっとった節度ある研究姿勢を半世紀にわたり守っている。 2013年1月2日のニューヨーク・タイムスの社説は、1910年から1945年までの日本の軍事行動を厳しく非難しているが…

蛍草

葉室 麟 著 蛍草 翻訳物を読んでいたせいか、本書は大変読みやすく、一気に読めました。ただ、私の印象としては後半はだれてしまった。どう考えてもありそうにない展開となってしまう。 十六歳の奈々は、風早家に女中として奉公にあがる。奈々の母は庄屋の娘…