2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

魅入られた瞳ー南青山骨董通り探偵社 2 -

五十嵐貴久 著 魅入られた瞳ー南青山骨董通り探偵社 2 - 面白い箇所もありますが、話の筋立てが安易です。 私立探偵社に入社した「井上雅也」は、商社マンの美しき妻・志津恵をクリニックに送迎することだった。渋々引き受けた仕事だが、雅也は一目で魅了さ…

柳眉の角(御広敷用人 大奥記録-8-)

上田秀人 著 柳眉の角(御広敷用人 大奥記録-8-) 「竹姫」が襲われ、「吉宗」は激怒した。吉宗は、大奥六代将軍家宣の正室「天英院」が画策していた。吉宗は、天英院の手足を潰すことから始める。 話の内容を書けばこれだけになってしまう。ストーリーの面…

山女日記

湊かなえ 著 山女日記 七ッの山の登山日記である。主人公は毎回違うが、登場人物はほぼ同じである。 デパートに勤める「江藤律子」は、初夏の催しでダナーの登山靴をひと目ぼれして、登山をしたことが無いのに、購入した。それを一年先輩の「牧野しのぶ」に…

あの子が欲しい

朝比奈あすか 著 あの子が欲しい 「川俣志帆子」は、社長から、来年度採用プロジェクトのリーダーに任命された。新進のIT企業にとって社運を賭す事業である。これまでは、社の創業時のメンバーが担当していたが、転職組がリーダーを任されるのは初めてであ…

ST警視庁科学捜査特捜班ー黒いモスクワー

今野 敏 著 ST警視庁科学捜査特捜班ー黒いモスクワー 「芦辺正次郎」は、二十九歳、美作竹上流の奥伝免許を持っている。「黒崎勇治」は警視庁、化学捜査研究所に勤める技官で、美作竹上流の中伝免許を持っている。この二人が、ロシアで行われるセミナーの講…

山月庵茶会記

葉室 麟 著 山月庵茶会記 大変面白いです。先に読んだ『蒼天見ゆ』より数段面白いです。恐らく葉室 麟の代表作となるでしょう。適度な緊張感をもって、巻末まで一気に読めます。 「柏木靭負」(ユキエと読む)はかって九州、黒島藩の勘定奉行を務め四百石の…

蒼天見ゆ

葉室 麟 著 蒼天見ゆ 本書の一番最後に書かれていますが、主人公は実在の人物のようですね。 幕末から明治にかけての、生まれてくるのが遅かった人物の物語である。九州、筑前の秋月藩士「臼井亘理」は、藩の重職についていた。亘理は京にいて時流に遅れない…

真壁家の相続

朱野帰子 著 真壁家の相続 私事ですが、最近、父が亡くなり、相続の真っ直中に居ます。本書は大変興味深かったです。この読書感想を書こうと、本書の『まえがき』を読みました。これまたとっても面白い。本書を読んだ人は、再度、この『まえがき』を読むべき…

闇に咲く(おいち不思議がたり -3-)

あさのあつこ 著 闇に咲く(おいち不思議がたり -3-) 「おいち」は不思議な能力を持っている。父親は「松庵」といい、十年近く、深川六間掘町の菖蒲長屋という貧乏長屋で町医者をやっている。おいちが、苦しい、助けてと闇で叫ぶ声を聞くと患者来るのである…

鮫島の貌(新宿鮫短編集)

大沢在昌 著 鮫島の貌(新宿鮫短編集) 副題の通りの内容です。書かれた時期は、2006年から2011年で不定期的にいろんな雑誌類に掲載された物も寄せ集めです。新宿鮫シリーズを読んだ人には楽しめます。 ✰✰✰✰ ==============================================…