2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

デュメイの ”未完成”

アンコール : Kreisler Scherzo Bach Partita No.2 for Solo Viollin BWV1004 Sarabande 楽しめました。特にSchubertの二曲は、私自身思い入れのある曲なので。しかし演奏の出来は、Brahmsの方が良い演奏でした。関フィルがBrahmsの様な曲が得意なのでしょ…

カルミナ四重奏団

アンコール : Mozart K.465 2nd Mov. Andante Cantabile 演奏会に先だって、ワークショップがありました。内容は、弦楽四重奏団内での『意思決定』をどのようなプロセスで行うかと言う事です。 例えば、「次のリハーサルはいつ、どこで、何時間行うか」、「…

孤独なき地 (K・S・P 1)

香納諒一 著 孤独なき地 (K・S・P 1) 面白いですね。歌舞伎町界隈の犯罪を専門に取り締まる目的で創設されたのが K・S・P 歌舞伎町特別分署 Kabukichou Special Precinct である。 特捜刑事・チーフ「沖幹次郎」、部下に「平松慎也」、「柴原浩」、「円谷…

表参道・リドルデンタルクリニック

七尾与史 著 表参道・リドルデンタルクリニック 表参道にある歯科医院が舞台のミステリーである。歯科医院は、医内スタッフは院長を含めて十名。医師は院長を含めて二名。後は歯科衛生士、歯科技工士、受付である。 物語の進行役は、歯科衛生士「高橋彩女」…

落ちてぞ滾つ

蜂谷 涼 著 落ちてぞ滾つ 大変面白いです。表題の『落ちてぞ滾つ』は古今和歌集『血の涙 おちてぞ滾つ白川は 黄身が世までの名にこそありけり』から取っている。 「川原由津」は夫「主水」の仇と狙う、東雲藩最後の首席家老「草野霖平こと鷺沢栄之進」をつい…

トリダシ

本城雅人 著 トリダシ トリダシとは「鳥飼義伸」の渾名である。鳥飼はスポーツ新聞のデスクである。当番デスクの日には、記者に電話をかけまくって、特ダネを要求する。記者が出せる記事がないと言い訳すると『とりあえず、ニュースを出せ』と電話を切る。陰…

捏造の科学者  (STAP細胞事件)

須田桃子 著 捏造の科学者(STAP細胞事件) 小保方晴子(以下敬称すべて略)のSTAP細胞騒ぎの一部始終です。STAP細胞発表の数日前から、笹井芳樹が自殺するまでを克明に描かれています。 残念ながら、私は走り読みしかしていません。描写がきわめて専門的で全…

本当に旨いスパゲッティの作り方

ホテルニューオータニ 監修 本当に旨いスパゲッティの作り方 レシピ監修/調理は、ホテルニューオータニ大阪総料理長 太田高広となっていました。この人の料理、ついこの前に食べました。(参照) 最近は自分でもパスタ作っています。少なくともチェーン店よ…

魅力広がるジビエ料理

旭屋出版編集部編 魅力広がるジビエ料理 34店から取材したジビエ料理の写真集です。お店の代表ジビエ料理とその作り方です。 一部のお店を除いて、ジビエ料理とは、鹿と猪の様ですね。鳥類は少ないです。 私が唯一興味を惹かれたのは、hotel de yoshino の…

メナヘル・プレスラー リサイタル

この演奏会、出演者入院のため公演中止となりました。いずみホールから電話がありました。 今年九十二歳です。再来日を期待したいですね。返す返すも、昨年の庄司紗矢佳とメナヘル・プレスラーのデュオ・リサイタル聞き逃したのは残念です。 ===============…

鬼はもとより

青山文平 著 鬼はもとより 面白いです。武士の経済小説ですが、その根底には経済だけではなく、武士としての自負、矜持がバックボーンとなっているのです。 「奥脇抄一郎」は、北國の上級藩士で、十二歳から始めた梶原流一刀流で取立免状まで進んだ。二十四…

王とサーカス

米澤穂信 著 王とサーカス 同僚が自殺したこともあって、六年務めた新聞社を辞めた「太刀洗万智」は、フリーライターとして雑誌社の仕事の事前準備の為、ネパールのカトマンズに来た。 トーキョーロッジに宿泊する。 王宮において、国王と王妃、合計八名が皇…

宇江佐真理

たった今、宇江佐真理さんが亡くなったことを知りました。亡くなられたのは、11月7日ですね。66歳です。残念です。乳がんに罹っておられたことは知っていましたが。 伊三次捕物余話シリーズ等まだまだ続いて欲しかったです。「茜」や、「伊与太」、「お…

往診 (表御番医師診療禄-6-)

上田秀人 著 往診 (表御番医師診療禄-6-) 面白いには面白いが、作者特有の一度記したことをなんども繰り返し書くのが大きな欠点です。 表御番医師「矢切良衛」は、表御番医師から御広敷番医師に、更に寄合医師に出世して、長崎修行へ旅立つ。 大奥の「山科」…

昨日の海は

近藤史恵 著 昨日の海は 大変面白かったです。 「大江光介」は、四国の南側にある県(多分高知)の高校一年生である。田舎である。夏休み中のある日、母親「愛」が『明日、伯母さんが従姉妹を連れてくるから』と光介に言った。 『お母さんの姉さんよ』 『母…

私の恋人

上田岳弘 著 私の恋人 『旧石器時代の洞窟で、ナチスの強制収容所で、東京のアパートで、私は想う。 この旅の果てに待つ、私の恋人のことを。』 上記のキャッチフレーズに惹かれて、本書を手に取りましたが、最後まで読めません。大変読みづらい。 図書館の…

GIVER

日野 草 著 GIVER 本書、最後まで(と言うよりほとんど)読めませんでした。 GIVER ギバー は『与える人』という意味である。『ものすごい恨みを持っていて、その原因を作った人を殺したいと思う人に接触し、その人の希望通り殺人を請け負う』これを GIVER …

膠着

今野 敏 著 膠着 この作者にしては珍しく、警察、警官が登場しません。 接着剤メーカーに勤め出した新人営業マン「丸橋啓太」は、入社早々に大失敗をしてしまう。量販店からの注文数を間違ってしまい、十倍の数量が納入されてしまう。先輩社員の「本庄史郎」…

初恋よ、さよならのキスをしよう(柚木草平シリーズ-2-)

樋口有介 著 初恋よ、さよならのキスをしよう(柚木草平シリーズ-2-) 大変面白いです。前作と同様です。以前も書きましたが、1992年が初版ですが古臭さは全くありません。携帯電話が登場しないことだけです。 「柚木草平」が一人称で見た感じをそのまま書いて…