葉室 麟 著 潮騒はるか
「菜摘」は筑前博多で針灸医をしていた。一年前に、弟「渡辺誠之助」、眼科医稲葉照庵の娘「千沙」とともに、長崎で蘭学を学んでいる夫「佐久良亮」のもとにやってきた。
菜摘は長崎の景色を楽しみながら、長崎奉行所へ向かう。針灸道具箱を持った誠之助と千沙が後ろからついてくる。奉行所では、「岡部奉行」の妻と娘を診た後、女牢の女囚たちを診ている。
奉行から、菜摘の治療を見たい人いるがよかろうかと聞かれる。
三十一、二歳の背筋がすらりとのびて髪はやや赤茶けている。肌の色はおそろしく白く、彫の深い目鼻立ちで、神々しいほどの美しい女性である。
葉室 麟 の典型的な小説の筋書きです。
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