焦土の刑事

堂場瞬一 著 焦土の刑事

 

 終戦直前、東京が空襲に襲われている頃、防空壕若い女性の死体が発見された。

京橋署の「高峰靖夫」刑事は、現場へ駆けつけた。首を切られていた。どこかで殺し、防空壕に運んだとみられる。

 捜査を始めようとした時、署長「富所」から

『先ほどの遺体だが、空襲の被害者で、身元不明ということにする』

と言われた。

 刑事課長「下山」以下、不服ながらそれに従う。

しかし、高峰は遺体が安されている部屋に忍び込み、写真を撮り、証拠を残した。

 

 数日後、また防空壕で、二十歳前後の女性の死体が防空壕で発見された。同じ殺し方であった。連続殺人であった。その現場に本部の人間が現れ『遺体を引き取りに来た』と言い、そこに署長が現れ、その通りしろと言われる。

 高峰は一人で捜査を始めた。先日の本部の人間に袋叩きにされた。

 

 そし終戦となった。

 高峰は、本部の捜査一課へ移動となった。

 また、若い女性の死体が、防空壕で発見された。同じ殺され方であった。捜査会議が開かれた。幹部の席に、前の捜査を止めたあの男がいた。管理官である。-----

 

 

 

 

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