2017-01-01から1年間の記事一覧

月光のスティグマ

中山七里 著 月光のスティグマ 大変面白い。 「神川淳平」と一卵性双生児「八重樫麻衣」、「八重樫優衣」は、隣同士の幼馴染である。 淳平には二人の見分けはついたが、八重樫家の家族以外では誰にも見分けはつかなかった。 六歳のとき、三人で近くの森で遊…

記憶をベットに閉じ込めて

M・J・ローズ 著 記憶をベットに閉じ込めて 原題は ”Lying in Bed” です。 本作品は全編を通して一人称スタイル(主人公視点の語り)で書かれています。 裏表紙より 『ラブレター代筆屋と依頼人が織りなす、愛の抒情詩。 コラージュ作家の「マーロウ・ワイア…

真夜中のバラ

ノーラ・ロバーツ 著 真夜中のバラ 原題は ”Night Movers” です。 裏表紙より 『人気作曲家の「マギー・フィッツジェラルド」は都会の喧騒に疲れ、小さな田舎町に移り住んだ。この古びた家では何もかも自分でしなければならないけど、自然のなかで穏やかに暮…

香港風味

野村麻里 著 香港風味 本書は、香港での ”食” に関するエッセイ集です。 裏表紙より 『ストレス蔓延のイメージとは裏腹に、長寿世界一を誇る大都市・香港。 極美味な料理の裏に、独自の哲学や人生観によってたつ医食同源の知恵あり。 返還二十年を機に、かっ…

雁にあらねど

蜂谷 涼 著 雁にあらねど 本書は、落ちてぞ滾つ シリーズの第三巻目です。ちなみに第二巻は いとど遥けし です。 本書は、落ちてぞ滾つ に比較するとすこし落ちるが、面白いですよ。 落ちてぞ滾つ に登場していた「ナギ」の幼少の頃からの話です。 裏表紙よ…

落ちてぞ滾つ

蜂谷 涼 著 落ちてぞ滾つ 大変面白いです。 裏表紙より 『函館戦争の爪痕が残る維新後の函館。 朝敵となった東雲藩士の娘「由津」は、亡夫「川原主水」の仇を討つべく、この地にやって来た。 ここ函館には、様々な事情を抱えた人々が流れ着いていた。 東雲藩…

策謀 (禁裏付雅帳 四 )

上田秀人 著 策謀 (禁裏付雅帳 四 ) 禁裏付雅帳の第四巻目である。最近の作者の著作とおりである。 裏表紙より 『老中「松平定信」の密命を帯び、禁裏付きとして京に赴任した「東城鷹矢」。その役屋敷で、鷹矢は二人の女と同居することになった。下級公家…

逆向誘拐

文 善 著 逆向誘拐 筆者は、香港生まれで、カナダ移住である。 もともとの原文がそうなのか、翻訳のせいか、文章は読みにくく、スムーズに進みません。 訳者あとがきより 『クリスマスも近くなったある冬の朝、国際投資銀行「A&B」で重職にある「ジョン・…

報い(警視庁追跡捜査係)

堂場舜一 著 報い(警視庁追跡捜査係) 警視庁追跡捜査係シリーズの第7弾です。 警視庁捜査一課追跡捜査係、やる気のない係長「鳩山」、「沖田大輝」、「西川」と、「三井さやか」、「庄田基樹」、がメンバーである。 裏表紙より 『警察に届けられた一冊の…

末ながく、お幸せに

あさのあつこ 著 末ながく、お幸せに 「萌恵」と「泰樹」の結婚披露宴の招待状で始まる。 そして、結婚式での祝辞を通して、新婦の友人の話を通して、新婦の人柄、そして友人の人柄が明らかになってゆく。新郎の友人のエピソードでも同じように明らかにされ…

夜ふかし屋敷のしのび足

コニス・リトル 著 夜ふかし屋敷のしのび足 原題は ”The Black Paw” です。 裏表紙より 『ホテル暮らしをしているわたし「カリー・ドレイク」に、友人の「セルマ・バートン」が助けを求めてきた。 離婚調停中の夫の手に、別の男性がだしたラブレターが渡って…

ハウスメイトの心得

ノーラ・ロバーツ 著 ハウスメイトの心得 原題は ”Loving Jack” です。 裏表紙より 『作家志望の「ジャクリーン(ジャッキー)・マクナマラ」は、いとこの仲介でフロリダの一軒家を3カ月間借りすることにした。想像以上に執筆がはかどり、ごほうびの泡風呂…

疾風ガール

誉田哲也 著 疾風ガール 本書は警察小説ではありません。青春小説です。まずまずです。 裏表紙より 『「柏木夏美」19歳。ロックバンド「ペルソナ・パラノイア」のギターリスト。 男を釘付けにするルックスと天才的なギターの腕前の持ち主。 いよいよメジャー…

バベルの塔

入館してすぐにある展示品で、ネーデルラント美術の「キリストの頭部」(1470年頃)、「ヨセフの衣服を見せるポテバルの妻」(1521年頃)等、この頃の作品にすごく良いものがありました。しかしPostCard にもなっていないし、数すくないPostCardの写真の再現…

アンサンブル・ウィーン=ベルリン

アンコール : Debussy 「子供の領分」より 第6曲 ゴリウォークのケークウォーク 高速が事故渋滞で遅刻しました。三曲目のヒンデミットから聞きました。 とっても上手い。みんなが名人芸です。(でも、私は弦の方が好きです。) Ob、Cl、Hr、がベルリ…

ミュンヘン・バッハ管弦楽団

アンコール : Bach G線上のアリア Bach ブランデンブルク協奏曲 第5番 第3楽章 Aプログラムを聞きました。 手慣れた、且つ、軽快で、堅実な演奏でした。チェロ、バスの低音がベースとなつています。 でも、カール・リヒターのミュンヘン・バッハとは違いま…

夏からの長い旅

大沢在昌 著 夏からの長い旅 面白かったです。 裏表紙より 『最愛の女性、久爾子が初めて私の家で夜を過ごした晩、それは起こった。時限爆弾を使った放火であった。警察からは、その周到な手口より愉快犯などではないことが告げられる。 フリーの工業デザイ…

アリゾナの赤い花

ノーラ・ロバーツ 著 アリゾナの赤い花 原題は ”Best Laid Plans” です。 裏表紙より 『「アブラ・ウィルソン」は荒くれ男を相手に働く若い女性の建築技師。予算は厳しいが建設中のリゾートをよいものにしようと駆けずりまわっている。ところが、作業中のリ…

御徒の女

中島 要 著 御徒の女 面白いし、読みやすいです。 御徒の女と書いて、「むすめ」、「よめ」、「つま」、「いもうと」、「はは」、「つれあい」、「おんな」と読ませています。一代記ですね。 「長沼栄津」、十七歳、代々御徒二十組の一番組に属している家に…

あの頃を思い出して 第一部

ノーラ・ロバーツ 著 あの頃を思い出して 第一部 第一部とありますから、第二部もあるのでしょう。 原題は ”Remember When Part One” です。 裏表紙より 『2003年。メリーランド州でアンティークショップを経営する女性「レイン・ダヴィッシュ」のもとに、あ…

ウィーン・ムジークフェスト2017 ピアノ・トリオ

アンコール : Haydon Piano Trio No.25 in G Hob.XV:25 「ジプシー・ロンド」より 第3楽章 大変すばらしい音楽会でした。ウィーン出身のピアニスト「ルドルフ・ブッフビンダー」とウィーン・フィルのコンサート・マスターとチェロ・主席奏者は、同質の音楽を、…

顔貌売人(ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬 -2-)

柳井政和 著 顔貌売人 (ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬 -2-) ハッカー探偵の第二巻目です。 表紙裏より 『「安藤裕美」は、人材派遣会社を経て、プログラマーの転職を扱うベンチャー企業を起業。 安藤裕美は、学生時代の友人「園村恵子」から緊急の相談を受けた…

スタニスラスキー Ⅵ (愛のパ・ド・ドゥ)

ラ・ロバーツ 著 スタニスラスキー Ⅴ (愛のパ・ド・ドゥ) 面白いです。 スタニスラスキー・シリーズの第六巻目です。 スタニスラスキー家の次女「ケイト・キンボール」の娘が登場です。 裏表紙より 『努力家の「ケイト・キンボール」は、幼い頃からの夢を…

スタニスラスキー Ⅴ (ずっとあなただけを)

ノーラ・ロバーツ 著 スタニスラスキー Ⅴ (ずっとあなただけを) 面白いです。 スタニスラスキー・シリーズの第五巻目です。 スタニスラスキー家の長女「フレデリカ・キンボール」の娘が登場です。 裏表紙より 『幼い少女だった「フレデリカ(フレディー)…

スタニスラスキー Ⅳ (この愛は終わらない)

ノーラ・ロバーツ 著 スタニスラスキー Ⅳ (この愛は終わらない) 面白いです。 スタニスラスキー・シリーズの第四巻目です。 スタニスラスキー家の次男「アレックス・スタニスラスキー」の登場です。 裏表紙より 『派手なメイクを施し、体の線を強調する服…

スタニスラスキー Ⅲ (レイチェルに夢中)

ノーラ・ロバーツ 著 スタニスラスキーⅢ (レイチェルに夢中) 面白いです。 スタニスラスキー・シリーズの第三巻目です。 スタニスラスキー家の次女の登場です。 裏表紙より 『弁護士の「レイチェル・スタニスラスキー」は窃盗未遂で捕まった少年「ニコラス…

変幻

今野 敏 著 変幻 同期、欠落、と続いた同期シリーズです。(完結編のようです。) 「宇田川亮太」、「蘇我和彦」、「大石陽子」は初任科同期である。三人は何かと助け合っている。 宇田川は警視庁捜査一課殺人犯捜査第五係に属している。 大石から、しばらく…

スタニスラスキー Ⅱ (レディーを誘惑)

ノーラ・ロバーツ 著 スタニスラスキー Ⅱ (レディーを誘惑) 面白いです。 心に誠実さと情熱を秘めたスタニスラスキー家の長男ミハイルの物語で、スタニスラスキー・シリーズの第二巻目です。 裏表紙より 『『「スタニスラスキー」だ。住民を代表してきた。…

裏切りのプログラム (ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬)

柳井政和 著 裏切りのプログラム (ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬) 筆者はプログラマーで、現在はゲーム等の開発を行う会社の代表社員である。 表紙裏より 『「安藤裕美」は、人材派遣会社を経て、プログラマーの転職を扱うベンチャー企業を起業。 だが、取引先…

薫風ただなか

あさのあつこ 著 薫風ただなか 十万石の石久藩には、上士の子弟のための「藩学」と郷校である「薫風館」がある。 「鳥羽新吾」は、昨年の晩秋、それまで通っていた藩学から、薫風館に学びの場を替えた。それが、母「依子」の逆鱗に触れ、体を震わすほど憤っ…