2014-01-01から1年間の記事一覧

還れない風景

篠田節子 著 還れない風景 オール讀物 5月から連載されている 還れない風景 です。今で4回です。何回続くのでしょうか。面白いです。 富岡 碧 の父親がフェリーからの転落事故で、行方不明になってから四日目に遺体で見つかった。遺体確認して警察から帰っ…

狐野扶実子のおいしいパリ

狐野扶実子 著 狐野扶実子のおいしいパリ 筆者の書籍を読むのは二冊目です。彼女の経歴はそちらを参考にしてください。 本書はパリで、筆者が通っていたり、友人であったりするおいしい店の案内ガイドです。 実際パリに行こうと思っている人にはすごく役に立…

警視庁情報官~ブラックドナー~

濱 嘉之 著 警視庁情報官~ブラックドナー~ 本シリーズも第四作目である。第一作目から比べると説明調なところは少なくなり、こなれていきており、小説らしくなっている。 警視庁総務部企画課情報室室長であり、総務部の筆頭理事官である 黒田純一警視は休…

甘いもんでも おひとつ -藍千堂菓子噺-

田牧大和 著 甘いもんでも おひとつ -藍千堂菓子噺- 穏やかに始まりますが、それなりにジワッと読書感があります。 また、各章ごとに、表題、内容に添った、素晴らしい表紙、が付いています。 「百瀬屋」という菓子店の晴太郎は、父親が亡くなり、父親の後…

結婚

橋本 治 著 結婚 古屋倫子は二十八歳、倫子の結婚に関する思索である。徒労に終わるのは倫子に結婚を考える相手がいないからで、そのためグリグリ回りをする。 倫子の同僚 大橋花蓮 二十七歳、共に教師をしている倫子の両親、結婚したばかりの兄夫婦、この人…

警視庁情報官 トリックスター

濱 嘉之 著 警視庁情報官トリックスター トリックスターとは、善と悪など全く異なる面をもつ人物のことと思われる。 本書では、黒田純一 警視 総務部企画課情報室 室長は、宗教団体の巨悪に挑む。 ========================================================…

パリわずらい 江戸わずらい

浅田 次郎 著 パリわずらい 江戸わずらい 表題を見た時は、パリのことを書いているのかなと思っていましたが、旅にまつわるエッセー集です。それもその筈で、初出はJALの機内誌に掲載されていたものです。 エッセーというのは、片手間に書いたもの、こん…

阪神Xヤクルト戦 7月29日

7月29日から8月3日まで阪神はグリーンのユニフォーム着用です。来場者にはグリーンのジャージがプレゼントされます。球場中をグリーンに埋めて応援しようということです。 *************************************…

ドミソラ

うかみ 綾乃 著 ドミソラ ウンー。変な小説です。 奈良の有名なお嬢様学校小学三年生のクラスに「こんなきれいな子が、この世におるんや」という子 加村織江が転校してきた。木下由羽はブス、デブと罵られる子であったが、由羽は、徹底的に織江を真似ていた…

警視庁情報官 ハニートラップ

濱 嘉之 著 警視庁情報官 ハニートラップ 現職の首相が、中国でハニートラップに遭ったことにより、無償援助をしたことや、上海領事館の職員がハニートラップに遭い、重要機密を要求され自殺したことは記憶に新しいことです。 本書はそのハニートラップの手…

天の光

葉室 麟 著 天の光 葉室 麟 の小説は、何か欲求不満になりますね。何か中途半端、達成感のない感じですね。 清三郎は武士の三男に生まれたが、十七歳で仏師 浄雲 に入門し、仏師の道を志した。六年が経過し、二十三歳になった清三郎は、木に仏性が見いだせず…

阪神 x 巨人戦 7月21日

江夏、田淵による始球式があります。これに関するプレゼントが貰えます。 さて、勝負は ********************************** 江夏、田淵の始球式楽しみにしていったのですが、まったく締まりません。 勢いのないワンバン…

月間商事株式会社社史編纂室

三浦しをん 著 月間商事株式会社社史編纂室 読み終わってから、表紙の次の頁を見ると、原稿用紙があり、月と星と間の透かしの入った頁がありました。この原稿用紙が重要な役割をするのです。 三浦しをん の作品はあまり読んでいませんが、いままで読んだのと…

師父の遺言

松井今朝子 著 師父の遺言 筆者が師とする武智鉄次との出会いから、死別そして筆者の心に残したものを記している。 筆者と武智師との出会いは、早稲田大学文学部大教室に於ける講義である。武智師、六十五歳に時である。最初の講義に失望し、二度と教室に顔…

学園天国

五十嵐貴久 著 学園天国 月刊J-novelで、五十嵐貴久は、年下の男の子シリーズを連載していた。三巻目の可愛いベイビーを書いて、このシリーズも終了した。この続きに2014年4月号から、長編ラブコメディー「学園天国」を連載している。 年下の男の子シリーズ…

世田谷駐在刑事

濱 嘉之 著 世田谷駐在刑事 同じ著者の警視庁情報官シリーズに比較して、ずーと穏やかな作品です。 自ら希望し、駐在所の警察官となった、小林健 警部補、四十一歳には、拳銃発砲事件に苦い思い出があった。本部勤務時代、相棒とも言える同僚を目に前でなく…

仏果を得ず

三浦しおん 著 仏果を得ず 千日前の劇場に行きたくなりました。これまで文楽は見たことも、聴いたこともありませんが。 面白かったです。一気に読めました。 最近、橋下市長の補助金削減で話題を呼んでいますが、本書はこの騒動以前に書かれたのでしょうね。…

世界出張料理人

狐野扶実子 著 世界出張料理人 食べるのが好き、中でもフランス料理が一番好きな私には、本書は大変面白く、一気に読めました。 筆者は、パリの三ツ星レストラン「アルページュ」で、スー・シェフをしていた事がある。(私事ですが二つ星の時に行ったことが…

嫌な女

桂 望実 著 嫌な女 秀作だと思います。最後の方、泣ける所がありました。涙が滲みました。 石田徹子は大学四年の時に、司法試験に一発合格した。同期の司法修習生の中でも最年少だった。研修の最終試験では一番の成績を取った。だが女であった為、受け入れて…

TVドラマ(House of Cards Season 2 )

House of Cards (Season-2-) ImagicaBS で放映中のドラマ House of Cards が面白いです。 主人公 フランシス・アンダーウッドは、大統領選応援の見返りに次期 国務長官のポストを約束される。しかしその約束はホゴにされる。一時落ち込むが、妻 クレア …

タルト・タタンの夢

近藤史恵 著 タルト・タタンの夢 ビストロ・パ・マルは、下町 商店街の片隅にある小さなフレンチ・レストランである。三舟オーナー・シェフの料理を目当てにわざわざ出向いてくれる客もたくさんいる。カウンターは七席、テーブルは五つと少ないが、週末の夜…

蔦重の教え

車 浮代 著 蔦重の教え 石川英輔の大江戸神仙伝シリーズと同じように、江戸時代にタイム・スリップする話である。 主人公 武村竹男 はある日突然、江戸時代 吉原のお歯黒ドブに落ちる。蔦重という地本問屋に拾われる。 蔦屋重三郎は歴史に残る大人物である。…

刑事小町(浅草機動捜査隊ー4-)

鳴海 章 著 刑事小町(浅草機動捜査隊ー4-) 前巻で五十日の停職処分となった 辰巳悟郎巡査部長 に代わって、小沼優哉が主人公になる。辰巳、小沼の上司 成瀬も移動し、稲田小町警部補 が後任として移動してくる。彼女は「引きが強い」、「運を持っているデ…

Bach Orgel 連続演奏会

アンコール : J.S.Bach コラール「装いせよ、おお、魂よ」BWV654 フランス人らしい感じの演奏でした。オルガンもフランスのオルガンで良く合っていました。ただ、ドイツらしいバッハではなかったと思います。 最終曲の、ファンタジーとフーガ ト短調 BWV542…

上野池之端 鱗や繁盛期

西條奈加 著 上野池之端 鱗や繁盛期 出だしは穏やかな感じで始まりますが、終盤にかけてはミステリーの様な展開です。 信州の片田舎の小さな村で育った お末 は十四歳になる。母の兄にあたる伯父の娘 お軽 (お末の従姉になる)が江戸の料理茶屋に奉公に出て…

ドルチェ Dolce

誉田哲也 著 ドルチェ Dolce 標題、表紙をみて恋愛物かなと思っていましたが、刑事物でした。このところ、警察小説が続いています。 主人公は、練馬警察署 魚住久江 巡査部長で、女性刑事である。久江は警視庁捜査一課にいたことがある。昇進試験に合格し、…

警視庁情報官シークレット・オフィサー

濱 嘉之 著 警視庁情報官シークレット・オフィサー 作者は、警視庁入庁後、公安総務課、警備企画課、内閣官房内閣情報室等を経て、警視庁警視で辞職している。在職中から感じていたと思われる事柄が記されている。 日本は安全面においては世界に誇る体制が整…

ことり屋おけい 探鳥双紙

梶 よう子 著 ことり屋おけい 探鳥双紙 おけい は小松町の飼鳥屋ことり屋を営んでいた 羽吉 と五年前に祝言を挙げた。だが羽吉はさる旗本から依頼を受け、胸元の羽が青く光るという青鷺を捕えに行ったきり戻って来ない。旅に出て半年後に届いた文を最後に報…

乱丸

宮本昌孝 著 乱丸 織田信長が若かった頃から、仕えていた 森三左衛門の三男 乱丸が主人公である。父と長兄を戦いで亡くしていた。幼少の頃から聡明であり、目を瞠らせるばかりの紅顔の美少年であった乱丸は、十三歳で信長の近習として仕え始める。 信長の随…

浅草機動捜査隊

鳴尾 章 著 浅草機動捜査隊 (-1-)マリアの骨 (-2-)刑事の柩 (-3-)月下天誅 面白いです。各巻が絡み合って話が進んでいます。 主人公は、機動捜査隊日本堤分駐所の五十を過ぎた刑事 辰巳悟郎 巡査部長である。相勤者は、新米刑事 小沼優哉 巡査 である…