黒川博行 著 離れ折紙
書店で表紙を見て読むことにしました。しかし表紙ほどには、その中身には興味を惹かれないです。
古美術商の世界を描いています。本書の主人公「澤井」は、洛鷹美術館の非常勤のキュレーター(学芸員)である。館長の「河島」に誘われてこの仕事をしている。でもこの二人が活躍する場面は少ない。他に登場する人物が、その章ごとに変わっていく。
各章、それぞれに贋作が登場する。登場人物は、それぞれ贋作を攫まされる。
『北森 鴻 著 旗師・冬狐堂』シリーズも古美術商の世界を描いていますが、私にはこちらの冬狐堂シリーズの方が好きです。冬狐堂シリーズは、基本的に本物と目利きしたものを主題として扱うが、『離れ折紙』では、贋作を小説の主題として使っているからである。
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