秋に墓標を

大沢在昌 著 秋に墓標を

 

 大変面白かったです。

 裏表紙より

 『「松原 龍」は都会のしがらみから離れて、海辺の別荘地で愛犬と静かに暮らしている。

 この別荘地の唯一の隣人宅で火災が発生した番に一人の女と出会う。このことが龍の生活を激変させた。

 浜辺で出会ったその女「内村杏奈」は、アメリカで急成長を遂げた日系企業「ムーン・インダストリー」の会長「秋月」の元から逃げてきたという。

 杏奈に対し、とうに捨て去ったはずの恋愛感情がわき上がるのを覚えた龍は、彼女をかくまうことに決める。

 しかし忽然と姿を消す。どうやら秋月のエージェントと思しき男に連れ去られたらしい。ーーーーー。』        

 

  

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熱波

今野 敏 著 熱波

 

 「磯貝竜一」は私大出身の自治省キャリアである。内閣情報収集室に出向している。

突然、沖縄に出張を命じられた。

 その下調べは、朝方までかかり、そのまま飛行機に乗った。冷房の効いた那覇空港から出た磯貝は、タクシー待ちの列で、脳貧血をおこし、その場にしゃがみこんだ。

 『だいじょうぶですか?』と声を掛けられた。声を掛けたのはすごい美人であった。

沖縄県庁に行くというと、彼女も近くまで行くので、送りましょうかと言われ、タクシーに同乗する。彼女は、「仲泊美里」といった。

 県庁では、国際都市形成構想推進室長と会った。何をしに来たのかという対応であった。次に知事に会った。知事は室長とは違い、屈託なく感じられた。知事から、知事の補佐官を紹介された。「比嘉隆晶」という。滞在中は彼が案内すると言い、『比嘉君のいう事は、私の考えだと思ってください。』と言われる。えらく信用されている。

 その日の晩は、比嘉に裏通りの定食屋に案内された。客をもてなすのに見合った店でない。次の日の夕食もその店であった。その晩はさらに、比嘉が経営する店に行った。

 比嘉はスナックと言ったが、ライブハウスといった感じである。その店には、仲泊美里がいた。従業員である。その店から出たとき、台湾マフィアに拉致されそうになる。ー-----』    

 

  

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地層捜査

佐々木譲 著 地層捜査

 

 管理官に『あなたはこの事案を仕切れるほどの経験も能力もない』 と平刑事が暴言をはいた。その為自宅謹慎を言い渡されていた「水戸部裕」は、捜査一課から同じ課内に新設された特命捜査対策室に復帰した。

 担当する事件は、十五年前に四谷荒木町で起きた殺人事件で、殺人の時効が廃止された為に浮上事案である。地区の有力者から四谷警察署長に依頼されている。

 専従捜査員は水戸部ただ一人。退職した刑事でこの事件を担当していた「加納良一」を相棒になった。

 

 水戸部は町の底に埋もれた秘密と嘘に肉薄してゆく。-----

 

 警察小説シリーズ第一作。

  

 

  

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赤い渓谷(顔のない刑事・追跡行)

太田蘭三 著 追跡行顔のない刑事・追跡行)

 

 顔のない刑事のシリーズ第三作です。

 警視庁捜査一課第二係第三班(継続捜査)に属している「香月功」部長刑事は、休暇で西沢渓谷から戸渡尾根から甲武信岳へ上る登山道を登っていた。ヌク沢で男の死体を発見した。地元の警察と協力して更に探すと女性の死体も発見された。

 当初は豪雨下の遭難死と思われた。しかし男性は、ネパール・ヒマラヤのダウラギリの登山隊員となり、標高8167メーターの登頂を果たしているベテランであった。

 香月は不審に思い、単独で捜査を開始する。

 やがて、死体発見現場を捜査中、精巧なニセ札を見つける。ーーーーー』           

 

 

 

  

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尾瀬の墓標(顔のない刑事・単独行)

太田蘭三 著 尾瀬の墓標顔のない刑事・単独行)

 

 顔のない刑事のシリーズ第二作です。

 「香月功」部長刑事は警視庁捜査一課第二係第三班に属している。香月は中藤課長に警察手帳と手錠、拳銃を預けている。 ”顔のない刑事” である。

 香月は、坂口刑事心中事件を単独で特命捜査をしている。

 この事件は、尾瀬ミズバショウの中から人間の手がミズバショウの花と一緒に現れたのである。死体は二つあり、一体が警視庁捜査一課の警部補「坂口武郎」で拳銃と共に、もう一体は「西田千賀子」という売春容疑や覚醒剤不法所持で逮捕歴のある女であった。千賀子は、銃で胸を撃たれいること、坂口は頭を銃で撃っていることから、心中と判断されている。

 しかし坂口は左利きにもかかわらず、右手で自殺しているのはおかしいという事から再捜査をしているのだ。ーーーーー』     

      

 

 

  

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さらば、荒野

北方謙三 著 さらば、荒野

 

 プラディ・ドール・シリーズの第一作です。昭和58年刊行です。

 プラディ・ドールを経営している「川中良一」が主人公です。

 川中は、昨日今日と尾行監視されていた。シティホテルのバーで市長「稲村」と会った。呼び出されたのだ。

 市長は巧妙に脅してきた。私が持っている売り物を売れと言う。川中は心当たりがない。

 どうやら、川中の弟「新司」が会社の機密を盗み出し、いろんな連中がそれを横取りしようと躍起になっているようだ。ーーーーー』     

     

 

 

  

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顔のない刑事

太田蘭三 著 顔のない刑事

 

 顔のない刑事のシリーズ第一作です。登山と殺人捜査を組み合わせた小説です。

 昭和54年(1979)刊行です。古いですね。

 小袖川付近で、女性の殺人死体が発見された。警視庁西青梅署の刑事課の刑事が捜査を開始した。

 被害女性のメモ風のノートが発見された。そこには、男性と性交渉のあった日、相手の名前やイニシャル、そして寸評と金額が記入されていた。

 一番最後の日付には、デカの「香月」と記載されていた。北多摩署の「香月功」部長刑事であった。

 香月は辞表を提出した。しかし香月は極めて優秀な刑事で、若手のホープであったため、上司たちは、慰留し、その辞表を預かっただけとし、休暇を与えた形にした。

 香月は、一人でその殺人事件の捜査を開始する。ーーーーー』    

 

     

 

  

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