約束の地

志水辰雄 著 約束の地

 

 大変面白いです。志水辰雄の小説は、数が少ないですが、どれも面白いですね。

 

 「祐介」は、幼少の頃から、祖父「渋木要市」に育てられた。

 昭和二十年三月の東京第空襲の時家族全員が焼死したが、煙に巻かれて窒息死している母の躰のしたから、祖父が見つけだしたと聞かされていた。

 住んでいるのは、麻布の高台にある、さる皇族が住んでいたお屋敷で、当主は「岩村寿郎」で大物である。十名ぐらいが寄宿していた。

 五年生になった時、祖父はそのお屋敷で殺される。

 そして、祖父は日本人ではなく、「イブラヒム・シュブキ」というトルコ人であり、祐介とは、血のつながりはなく、満人の子供であるとずっと後に判る。

 祐介は、その後施設に入所し、京都の大学を卒業する。卒業後、岩村がやっている事業に、入社するよう勧められるが、断り、ヨーロッパへ自費留学することにする。

 岩村からは、三年で帰って来いと言われる。

 

 九年経過し、祐介は岩村に挨拶に行った。-----

       

 

 

 

 

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