疾れ、新蔵

志水辰夫 著 疾れ、新蔵

 

 本書は、『志水辰夫の蓬莱屋帳外控』と『羽太雄平の与一郎シリーズ』をミックスしたような題材ですね。本作、まずまずですが『夜去りし川』ほどの出来ではないです。

 

 「新蔵」は、越後岩船、酒匂近江守忠純の中屋敷に忍び込んだ。音を殺して雨戸を三つ叩いた。

 『上屋敷で異変が起こり、私は国表へ帰るように命じられています。姫さまは春日荘のお母様の御許まで帰られますか』 

 十歳の志保姫は『帰ります。連れて行ってください』と答えた。

 

 こうして、新蔵と志保姫の江戸から越後春日荘までの逃亡劇が始まります。

 

 

 

 

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