糸きり-紅雲町珈琲屋こよみ-

吉永南央 著 糸きり-紅雲町珈琲屋こよみ-

 

 『紅雲町ものがたり 』の第四巻目です。第二~三作目と同じ印象です。『前作と同じ様に良い小説です。各章ごとに独立した話から、全体として話が関連してゆく様に変わってきます。』

 今回のテーマは、紅雲町のはずれ、昭和四十年頃にぎわった長屋式店舗の一部が残っている一画で、ヤナギ・ショッピング・ストリートと呼ばれていた場所の改装である。

 紅雲町、小倉屋の店主であるお節介焼おばさん「杉浦草」は、このヤナギでロールスロイスにはねられる。車はそのまま行ってしまう。幸いプラスチック製のマスコットの上に倒れて怪我をしなかった。

 このロールスロイスの運転手、改装を手掛けるデザイナー、ヤナギの所有者である老婦人とその娘等が絡む。草はこのこんがらがった関係をほどき、落ち着かせる。

 

 

 

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