まことの華姫

畠中 恵 著 まことの華姫

 

 「お夏」の父親は、両国橋の盛り場の親分「山越」である。

 お夏は父親に頼んで、父親の持つ見世物小屋へ連れてきて貰った。ここでの出し物「まことの華姫」を見るためである。

 まことの華姫は、元人形師であった「月草」が作った木偶(デグ)の姫人形で、月草が話芸の相方にしている人形である。

 この人形は、まことを、真実を語るといううわさが囁かれている。そして知りたい ”何か” を抱えた者は多い。

 実はお夏もその一人で、今、何としても知りたい事を抱えていた。それ故今夜、華姫に会うために、わざわざ父に頼み、月草の小屋へとやってきた。

   

 

 

 

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不埒な公爵と恋の賭けを

エマ・ワイルズ 著 不埒な公爵と恋の賭けを

 

 大変面白かったです。

原題は、”An Indecent Proposition" です。

 

 裏表紙より

 『1812年、ロンドン社交界はとある賭けの噂でもちきりだった。

 有名な放蕩者でその対象的な容姿から、”悪魔の公爵” ”天使の伯爵” と呼ばれる「ニコラス・マニング・ローセイ公爵」と「デレク・ドレイク・マンダーヴィル伯爵」が、どちらが魅力的な恋人で、女性を悦ばせることができるかという賭けをすると公表されたのだ。

 賭けの結果もさることながら、問題は誰が審判をつとめるかということ。騒ぎの中、匿名で応募してきたのは、意外にも ”冷たい美女” と評判の、若く美しい子爵未亡人「キャロライン・ウィン」だった。

 初めは冗談半分だった賭けだが、ニコラスはキャロラインの姿をみたとたん、胸がざわめくのを感じる。そしてデレク、キャロラインには、この賭けに参加したそれぞれの理由があった。

 思惑を胸に秘めながらキャロラインはまずニコラスと一週間を共にすることになるがーーーーーーー。』

   

 

 

 

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料理通異聞

松井今朝子 著 料理通異聞

 

 江戸後期の有名な料理屋「八百善」の実質的な創業者である「福田屋」の三代目当主である「善四郎」の生涯を描いたものである。

 単なる伝記ではなく、これ自身も十分に面白い物語となっている。

江戸時代小説の良く登場する八百善がどのようにしてできたかがわかった。

 有名なお茶漬けが二人で三両という話も出てくる。

   

 

 

 

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墨龍賦

葉室 麟 著 墨龍賦

 

 京都に住む絵師「小谷忠左衛門」は、父親は高名な絵師だったが、細々と暮らしを立てていた。

 ある日、京都所司代に呼び出され、江戸に下るように命じられた。春日局の召し出しであった。ひと月かけて江戸に下り、江戸城に登り、春日局と会った。

 『そなたが海北友松様の息子殿か。友松様には、昔、たいそう世話になった。恩返しがしたいがゆえ、江戸に屋敷を与える。幕府御用絵師の狩野にも話を通しておるゆえ、これから江戸で絵師として生きていけるはずじゃ』

 

このようにして、春日局と海北友松の関係が語られていく。

   

 

 

 

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もう強がりはいらない (Travis -3-)

編集

リサ・クレイパス 著 もう強がりはいらない (Travis -3-)

 

  面白かったです。

 

 原題は、”Smooth TalkingStranger"  です。Travis シリーズの第三巻目です。

 

 裏表紙より

 『5歳のときに両親が離婚し、「エラ・ヴァーナー」たち姉妹は母に引き取られる。しかし母は子供に愛情を注ぐことのできない人で、姉妹の子供時代は過酷だった。

大人になった現在、雑誌で人気連載を抱える売れっ子コラムニストとして充実した日々を送るエマは家庭を持つ気もさらさらなく、自立した気ままな暮らしを満喫中。

 ところがある日、穏やかな日常は打ち破られた。妹が1人で生んだという赤ん坊を母に預けたまま姿を消したため、エラが赤ん坊の面倒を見ることになったうえ、父親捜しまでしなくてはならなくなった。最も可能性が高いのは、大富豪の御曹司「ジャック・トラビス」だ。

 彼はあっさり親子鑑定に応じてくれたただけではなく、エラと赤ん坊のために豪華なホテルまで用意してくれるのだがーーーーーーー。』

   

 

 

 

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花を呑む(弥生シリーズ -7ー)

あさのあつこ 著 花を呑む(弥生シリーズ -7ー)

 

 面白かったです。このシリーズの第一~二巻目ほどの緊張感はありませんが。

このシリーズの特徴である、一つの現象、動作、感情を、幾重にも違う言葉、漢字で表現すのは、続いています。

 小間物問屋「遠野屋清之介」、同心「木暮信次郎」、その岡っ引き「伊佐治」が繰り広げる世界です。

 「お常」という悪女が再登場しますが、以前はどの巻で出ていたのでしょね。覚えていません。

 
 
 
 
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Bach Orgel 作品全曲演奏会 -10-

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アンコール : Bach 「ただ汝にのみ、主イエス・キリストよ」 BWV1100

 

 演奏者の見解に従い、チラシ記載のBWV1104、BWV568 は演奏されませんでした。

また、演奏される順序は、チラシ通りではなく、入れ替わっていました。

 

 華やかさのない、堅実な演奏でした。

 

 

 

 

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