64(ロクヨン)

横山秀夫 著 64(ロクヨン

 

 大変面白いし、読み応えもあります。

 

 D県警察本部警務部秘書課調査官<広報官>警視 「三上義信 」は娘が家出している。今日は、新幹線とタクシーを乗り継いで四時間、若い娘の入水自殺と連絡を受け、死体の身元確認に、妻「美那子」と共に来た。違った。娘「あゆみ」ではなかった。

 三上は二課で刑事をしていた。今は、広報官である。部下は諏訪係長、蔵前主任、美空婦警、の三名である。

 今、広報とD県警記者クラブの間では、交通事故の加害者が妊婦であるという理由で、匿名発表となっているのが問題となっている。

 そんな時、警察庁長官の視察があると急な連絡が入る。「ロクヨン」の視察である。ロクヨンーーーー十四年前の翔子ちゃん誘拐殺人事件を指す符丁だ。身代金二千万円を奪われ、攫われた七歳の少女は無惨な死体で発見された。犯人不詳で、事件は解決をみていない。

 正午に来県、本部長えお昼食後、死体現場を視察、花束と線香、中央署の特捜本部を激励。その後被害者宅の慰問、線香。被害者宅から車までの歩く間にぶら下がり記者会見。このような日程である。

 その後、この記者会見の場で、ノン・キャリア刑事の頂上である刑事部長を、キャリアに変えると発表するのが目的の視察であることが判明する。

 ここからは、刑事部と警務部の戦いとなるーーーーー。

 

 

 

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