アレクサンダー・キャンピオン 著 美食家たちが消えていく(パリのグルメ捜査官-3-)
副題が『パリのグルメ捜査官 Ⅲ 』となっています。前作同様に、美味しい食べ物の話がふんだんに出てきます。面白く読みました。
「カプシーヌ・ル・テリエ」はパリ警視庁の警視である。夫「アレクサンドル」は著名なレストラン評論家である。夫は伯爵で、カプシーヌは伯爵夫人である。しかしカプシーヌはブルジュア・ライフを徹底的に拒絶している。
訳者あとがきより
『世の中にはどれくらい多くのレストラン評論家がいるのだろう。
彼らは味覚が鋭く、おいしいものに目がなく、新しい味に勇敢にトライして適切に評価し、なにより、たくさん食べてもびくともしない丈夫な胃袋の持ち主、と想像するがどうだろう。
本書に登場するレストラン評論家アレクサンドルは、それに加えて料理上手であり、司法警察の警視として活躍する妻カプシーヌを支えて内助の功を発揮する夫でもある。
この第三巻目では、冒頭からレストラン評論家が殺害される。そしてもう一人、さらにひとり犠牲者がふえていく。
はたして連続殺人なのか。とすれば次にもレストラン評論家が狙われるのか。
捜査を担当することになったカプシーヌは被害者と夫アレクサンドルの姿を重ね合わせ、動揺を隠せない。夫が犯人の標的のリストに載っているのだろうかと思うと気が気でない。
パリを舞台にして捜査活動が繰り広げられる。
一進一退する重苦しい捜査状況のなかで癒されるのは、アレクサンドルの手料理だ。カプシーヌが帰宅すると、彼は料理の仕上げにに取りかかる。一心不乱に材料を刻んだり、眉間にしわを寄せてボウルの中身を撹拌したり、全神経を集中して鍋のなかをかき混ぜたりする姿は真剣そのもの。-----』
アレクサンドルの手料理も、具体的にどんな素材を使用して、どう料理するかが述べられています。レストランに食事に行くシーンも頻繁に登場します。必ず詳細に何を食べたが記述されます。ディネ・アン・ブランのシーンもあります。
食べる者に興味のある方は参照してください。
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