ハニーは涙を流さない

スーザン・アンダーセン 著 ハニーは涙を流さない ”Coming Undown”

 

 スーザン・アンダーセンの海兵隊シリーズの四作目です。

 本書は、前作の主人公「ジョン・ミリョーニ=ロケット」と、「ヴィクトリア・ハミルトン=トーリ」の物語から十五年が経過している。

 今回の主人公は前作での脇役であつた、トーリの異母弟である「ジェイリッド・ハミルトン」と、「プリシラ・ジェーン(P・J)モーガン」である。

 ジェイリッドは、ジョン・ミリョーニの『センパー・ファイ調査事務所』の共同経営者である。事務所に仕事が舞い込む。カントリミュージック界で今、然も注目されている、失踪した歌姫を探し、二週間後に始まるコンサート・ツアーの全行程を付き合う事だある。行方不明の歌姫は、ジェイリッドの旧友であるプリシラ・ジェーンであった。

 ジェイリッドは十五年前、父親殺しを疑われて、コロラド・スプリングからデンバーに逃げた。そこで当時十三歳だったP・Jに路上で生きる術を教えて貰い、命を救われた。 人生で最も過酷な二週間を過ごした二人は、ジョン・ミリョーニに助けられる。コロラド・スプリングに戻ったジェイリッドにP・Gは連絡を絶つのである。

 テキサスの片田舎にある清潔だがくたびれたモーテルで二人は再会する。長身の男がノックする。『やあ、P・G』、『嘘でしょ!』とP・G。

 P・Gはジェイリッドに飛びつき、首に両腕を、腰に両脚を巻きつけた。十七歳の頃のジェイリッドもハンサムだったが、今はその容貌に磨きがかかり、目をそらせないほど魅力的な男に成長していた。P・Gは、ジェイリッドとの再会をとっても喜んだ。

 しかしレコード会社がツアー中の見張り役に、ジェイリッドを雇ったと知るとP・Gはかんかんに怒った。

 

 第三作目の『プラムローズは落とせない 』に比較すると、やや面白さが減じる。

                            

 再読しました。面白さが減じると書きましたが、本書も十分に面白いです。(9/28)

 

 

 

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