犬の報酬

堂場瞬一 著 犬の報酬

 

 自動車メーカーの事故隠しをテーマにした題材です。新聞記者と自動車メーカー内部の人たちの対立です。

 

 「伊佐美祐志」は「タチ自動車」メーカーの総務課に所属する係長。出社した途端、総務課長に呼ばれた。完全自動運転の路上実験中に事故が起きた。乗車していた実験中の社員が怪我をしたという。社外には公表しない。社内でも限られた部署にしか通知しないという方針が出された。

 ところが、東日新聞に『タチ自動車、自動運転実験中 初の人身事故』という記事が出てしまう。この記事は東日新聞 社会部遊軍の「畠中孝介」が書いた。この記事にはネタ元「X]がいた。どうもタチ自動車内部の人間のようだ。

 タチ自動車内は大変な騒動になり、急遽記者会見が開かれた。『事故の原因は調査中』と社長が発表した。また社内の誰が、新聞にタレこんだかを調べろという社長命令が出され、伊佐美がプロジェクトチームを率いることになる。

 東日新聞に『タチ自動車、情報漏れについて調査するためのプロジェクトチームを結成』と記事にでた。さらに隠蔽体質についても批判された。

 

 さらに、完全自動運転実験中に人身死亡事故が起こる。会社はまたも死亡時間を警察に協力してもらい、24時間以降の死亡とし、人身事故扱いとするように工作する。-----』   

 

 

  

✰✰✰✰

===================================================================

===================================================================