御松茸騒動

朝井まかて 著 御松茸騒動

 

 「榊原小四郎」は尾張藩の藩士である。榊原家は、小四郎の父「清之介」の代に江戸勤務になりそれ以来、江戸藩邸で勤め、小四郎は江戸生まれである。物心ついた頃から『利発で、剃刀のように頭が切れる』と評され続け、学問に優れているのは己が一番知っていた。己の才は、藩士として勤めに用いるものと決めていた。無能な上役を同朋を数年で牛蒡抜きし、人事で采配を揮う立場につき、無駄を一掃し、才ある物だけで家中を仕立て直すつもりであった。

 しかし、父の尾張時代の幼馴染で、縁続きの三人の江戸での失敗に連座して、尾張の松茸同心を命じられる。

 三年の積りが、九年になった。松茸の増産方法を探し、増産できる様になり加増を言われたが、辞退した。-----。

 作者の作品では、もっと面白いのがあると思うが、これは今一つ足りない。

 

 

 

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