魔物

大沢在昌 著 魔物

 

 「大塚」は厚生労働省麻薬取調部 北海道地区事務所に勤務する麻薬取締官である。

 今は、クラブ「コルバドール」で内偵をしている。広域指定暴力団陽亜連合の幹部「高森」を見張っている。

 そこへ、大塚に電話が架かってきた。「国井」という情報提供者からだった。会って話を聞くと「ロシアからメタンをひっぱってくる。小樽で、サハリンからくる船便でロシア人が持ってくる。「ロックマン」というあだ名のロシア人だ。」という情報であった。

 国井から提供された情報を、大塚は上司「塔下」に話した。塔下も上司「袖井」と相談し、関東と東北から八名の応援を得て、北海道の七名を加え、総勢十五名の取締官で捜査にあたることになった。

 船が到着する当日、十五名は小樽港堺町岸壁に集結した。

 ところが、そこへ北海道県警の生活安全部の刑事が現れた。大塚と同じ情報を入手したようだ。

 道警が事務所に突入したが、ロックマンが反抗し、警官二名を殺して逃亡したという。ーーーーー。

 

 

 

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