笹本稜平 著 所轄魂
大変面白かったです。
「葛木邦彦」定年を七年後に控えている、警部補である。
葛木は、警視庁捜査一課の殺人犯捜査係主任であったが、二年前に妻を亡くしてから、異動を願い出て、所轄の刑事課へ移つた。城東警察署、強行犯捜査担当係長である。
葛木の息子「俊史」は、最難関の国立大学から、国家公務員のⅠ種試験に合格し、警察庁に入庁している。今年四月の人事異動で警視庁捜査一課の管理官に着任した。二十六歳で警視である。父親からは見上げる位置にいる。
横十間川親水公園内で、二十代とみられる女性死体がに見つかった。絞殺であった。犯人を特定できる遺留品もなく、目撃証言にたよるしかなかった。
捜査本部が設置された。俊史が管理官として出張ることになった。管理官として初めての仕事である。
一緒に来るのが、捜査一課殺人犯捜査十三係「山岡宗男」係長である。いわくつきの人物である。
こうして捜査が始まる。
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