葉室 麟 著 玄鳥さりて
大変面白いです。
九州、蓮乗寺藩の書院番「三浦圭吾」は、島流しとなっていた「樋口六郎兵衛」が帰国すると聞いてため息をついた。
六郎兵衛は圭吾が少年のころに通っていた城下の道場で八歳年上の先輩だった。
当時、圭吾は元服前、六郎兵衛は二十歳を越していた。六郎兵衛は三十石の軽輩、圭吾の家は百五十石で身分が釣り合わず、本来、親しくなるはずはなかった。
だが道場でも、---精妙随一ーーーと言われている六郎兵衛がなぜか圭吾を稽古相手にすることを好んだ。
このような出だしです。
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