代官山コールドケース

佐々木譲 著 代官山コールドケース

 

 不動産会社の社員「三橋和樹」は家賃が滞納になっているアパートの一室の部屋で、「中牧みちる」の死体を発見した。1995年5月8日のことである。

 警視庁捜査一課の「水戸部裕警部補」は上司の吉田警部に呼ばれた。その部屋には、捜査一課長の「山岸警視正」と捜査一課長補佐の「上原警視」がいた。さらに「朝香千津子巡査部長」も呼ばれていた。

 話は、三日前に川崎市で若い女性の死体が発見された。DNA鑑定の結果を神奈川県警は、科学警察研究所のデータベースに照会してきた。結果は警視庁の事案で、十七年前のものであった。それは渋谷署で捜査し、いよいよ逮捕というところで、被疑者が死亡し、そのまま送検し、不起訴となっている。

 解決済みで被疑者死亡の事案があり、そこで出たDNAが、三日前に死体が発見された現場からも出た。すなわち被疑者は、被疑者でなかったという事だ。

 警視庁として解決ずみの案件を再捜査は出来ないが、極秘裏に、水戸部と朝香で捜査するように、しかも神奈川県警よりも早く探し、身柄を確保せよと命令を受ける。

 

 こうして、水戸部と朝香のコンビで、事案解決をめざす。

 

 

 

  

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