やぶへび

大沢在昌 著 やぶへび

 

 なかなか面白いですよ。

 「甲賀悟郎」は、「杜英淑」に頼まれ、借金を帳消しにし、五十万を貰って、中国人の女と結婚した。この女とは会ったこともなく、会う積りもなかった。

 ところが警察から電話が架かってきた。

 『あなたの奥さんが錦糸病院の救急外来にきています。いまから病院に来てください。』  

 頭に怪我を負って病院に連れられてきた。お金もバックもないが、外国人登録証明書をもっている。更に、彼女は逆行性健忘といって、ある時点から前の記憶が全くないという。外国人登録証明書によれば、彼女の名前は「李青珠」という。甲賀悟郎の妻である。

 壮英淑に電話するが、全くつながらない。しかたがないので家に連れて帰った。話しても、前の記憶をなくしているので、さっぱり要領がわからない。

 壮英淑とやっと連絡がついた。中国に帰っていたという。

 壮英淑は、李青珠をみて『別人だ。私、彼女を知らない』  と言った。ーーーーー 

 

 

 

  

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