いとど遥けし

蜂谷 涼 著 いとど遥けし

 

 第一章~三章は大変面白かったが、第四章はすこし落ちる様に感じた。

 

 「岩崎莉緒」は、母「香枝」と二人暮らしであった。兄「和馬」は他家へ養子に出ている。

 和馬から、『殿 「龍野藩藩主・脇坂安董」 がお忍びでお越しになる』と知らせがあった。

 莉緒は香枝から、百年前から岩崎家に課せられた役目を聞かされる。

『我が家は、あってなきがごとき家。なきごとくにして、あらねばならぬ家なのじゃ。影と申すべきかもしれぬ』。『我が家は代々おなごのみを育ててまいった。岩崎のおなごはたちは、主君の密旨をうけ、秘かにお役目を全うする。いったん他家に嫁いででも、相手側の内情を探るのじゃ』

 『殿がお運びの際には、お前に御下命があろう。謹んでお受けせよ。』

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 女隠密として家の誇りを賭けて挑む戦い。母娘三代の物語。

 

 

  

  

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