草笛

葉室 麟 著 草笛

 

 面白いですね。

 

 羽根藩シリーズです。

 『蜩ノ記』を遺した戸田秋谷の切腹から十六年。

 「赤座颯太」は十三歳、父が江戸定府だったため、江戸で生まれた。二年前から小姓として仕えている同い年の世子「鍋千代」とは不思議にうまがあった。

 颯太は「泣き虫颯太」などと呼ばれる、気弱でおとなしい性格だった。

 今年の一月、父と母が相次いで流行り病で亡くなったため、伯父にあたる国元の藩校教授「水上岳堂」のもとに預けられることになった。

 鍋千代は、帰国の餞別として「吉光」という短刀を貰った。 

 颯太は国元に着いた。

 岳堂は、赤座一族と中老「戸田順右衛門」との確執について、颯太に話した。藩内の争いに関わりをもたないようにして欲しいと話した。

 ひと月たつと、岳堂は、颯太を相原村の「檀野庄三郎」に預けた。妻は「薫」と言い順三郎の姉になる。

 一年ほど過ぎた。藩主「吉房」が急逝し、世子鍋千代が慌ただしく元服し、家督を継いで新藩主となり、「吉通」と改めため、国入りした。

 颯太は、すぐに小姓として召し出された。

 

 藩主一門の「三浦左近」が、藩主後見役を狙っていたーーーーー。』      

  

 

 

 

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