御徒の女

中島 要 著 御徒の女

 

 面白いし、読みやすいです。

 

 御徒の女と書いて、「むすめ」、「よめ」、「つま」、「いもうと」、「はは」、「つれあい」、「おんな」と読ませています。一代記ですね。

 

 「長沼栄津」、十七歳、代々御徒二十組の一番組に属している家に生まれた娘である。父は二年前に亡くなり、兄「史郎」、二十四歳、が後を継いでいる。

 栄津は、同じ組に属している隣家の「水嶋穣太郎」、二十二歳に恋心を抱いていた。

 穣太郎の弟「又二郎」は栄津と同い年で、学問が出来るので、御徒目付の家に望まれて養子になることが決まる。

 又二郎の弟「利三郎」は剣術が出来る。

 栄津は、一重の目に、しもぶくれの丸い顔、唯一の取柄は肌の白さだが、そのせいで雀班がめだってしまう。御徒三番組組頭の娘「向井紀世」は御徒小町と異名を取る下谷きって器量よしだ。あれだけ器量がよければ、玉の輿も夢ではないと言われている。栄津は、もう少し器量が良ければ、毎日も少しは変わっているかしらと思う。

 

 このような舞台設定で物語は始まる。ーーーーー。』    

  

 

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