ジョージェット・ヘイヤー 著 令嬢ヴェネシア
原題は、VENETIA 本書は1958年の出版です。私には大変面白かったです。
裏表紙より
『美しき「ヴェネシア・ラニアン」は偏屈な父のせいで社交界デビューしないまま25歳を迎え、田舎の屋敷を切り盛りしている。いずれ跡継ぎの弟が戦地から帰還して妻を娶れば、肩身の狭い思いをするだろう。だが、求婚者たちはうんざりするほど退屈で、結婚など考えられない。将来を案じていた。
森の外れに沿ってひとり静かに黒苺を摘んでかごにいれているとき、見知らぬ男がふいに声をかけてきた。隣家の当主 ”不埒な男爵” 「ジャスパー・ダマレル」に違いない。頽廃的な雰囲気は放蕩者という噂どおりだ。ほほえんで近づいてきた彼にどきどきしていると、突然唇を奪われた。非難を浴びせて逃れをしたものの、胸はざわめきーーーーー。』
この展開は、リージェンシー物の類型的な話の運びです。もっとも、ジョージェット・ヘイヤーは、リージェンシー物(1811~1820年)の元祖であるので当然ですが。
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