藪医 ふらここ堂

朝井まかて 著 藪医 ふらここ堂

 

 率直に言うと、先日まで読んでいた『おまえさん』に比較すると、”ぬるいお湯”の様な読書感です。

 主人公は「おゆん」、おゆんの父「天野三哲」は小児科医である。三哲は、朝の寝起きが悪く患者が来ても寝ている。患者には『また来たのか』と言わんばかりの顔つきで、無愛想このうえない。三哲は、神田三河町界隈では「藪医のふらここ堂」と渾名されている。

 同じ長屋に住む「お亀婆さん」、果物屋の角屋の「お安」、「金蔵」夫婦、息子でおゆんの幼馴染である「次郎助」らが脇役である。

 三哲は藪医者で通っているが、名医である。しかしそのだらしない言動が邪魔をしている。

 おゆんから見た父親の日常を物語としている。

 

 

 

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