町奉行内与力奮闘記ー立身の陰ー

上田秀人 著 町奉行内与力奮闘記(1)ー立身の陰ー

 

 幻冬舎文庫での新しいシリーズである。相変わらず、一度出てきた事を何度も繰り返し書く所はありますが、面白いです。電子版で購入。

 本書は珍しく、大坂が舞台となり、大阪弁が登場し、また作者の別な面があらわれるのかなと思いましたが、舞台はすぐに江戸に移る。

 「城見 享」二十四歳は、「曲淵甲斐守景漸」の家臣である。甲斐守は四十一歳の若さで大坂西町奉行所に任じられる。出世欲も旺盛である。享の父「城見桂右衛門」は用人として江戸屋敷を預かっている。

 甲斐守は柔軟に物事に対応できるが、厳格な所もあり、賄賂には潔癖であり、大坂西町奉行の与力から敬遠され、手柄を立てるよう図られ、大坂西町奉行から、江戸北町奉行に出世する。

 江戸に戻った甲斐守は、老中「松平周防守」から呼び出され、『町方に、商家から金を受け取り、目こぼし、商家に手加減をせぬように、町奉行所の風紀を厳しくするように』言われる。

 甲斐守は、一罰百戒で行くことにし、内与力の享に、その役をさせることにする。

 

 

 

 

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