スウィートハートは甘くない

スーザン・アンダーセン 著 スウィートハートは甘くない ”Head Over Heels”

 

 スーザン・アンダーセンの海兵隊三部作の一作目、先に読んだ『シュガーキャンディはご機嫌ななめ  ”Getting Lucky” 』は第二作目です。第三作は『プラムローズは落とせない  ”” 』です。私は、第二作目の方が(少し)面白いと思いました。

 

 「ヴェロニカ・デイヴィス」はスコットランドの古城の修復を終えてシアトルに帰った。そこで、姉「クリスタル・デイヴィス」が殺されと聞かされて、故郷のワシントン州東部、フォッシルへ、クリスタルの娘で、姪の「リジー・ディヴィス」に逢う為に戻った。クリスタルは、リジーの父親「エディ・チャップマン」に殺されたという。リジーは、学校時代からの親友「マリッサ・トラヴィツ」が預かっていた。

 クリスタルは父から譲られた酒場「ホンキー・トンク」を経営していた。ヴェロニカも小さい頃から、この家族経営のバーを手伝わされていた。

 ヴェロニカは店と家が売れ次第、リジーを連れてシアトルに戻るつもりである。

 マリッサが雇ったホンキー・トンクの新しいバーテンダー兼マネージャー「クーパー・ブラックストック」に自己紹介したらすぐに引き上げるつもりであった。しかし、ウエイトレスが客にセクハラをされるのに腹を立てて辞めたばかりであった。ヴェロニカはクープ(クーパー)から、ウエイトレスをしろと言われる。ヴェロニカはカレッジを卒業した日に、二度と酒の給仕はしないと誓っていた。しかしリジーに酒場の相続財産を残す為に働く。

 クープは、大柄で危険な雰囲気、人を値踏みするように細めた目に頑固そうな顎、花崗岩みたいに硬そうな体、短い髪は北欧系の淡いブロンドで、日に焼けた顔、肌はオリーブ、目はビタースウィート・チョコレートの色。でもヴェロニカの好みとは正反対、クープは性欲のかたまりだ。

 ヴェロニカは、つややかな黒髪、煙ったようなグリーンの目、白い触りがいのありそうな肌、百六十センチの華奢な体。でもクープの好みではない。あの柔肌以外、ピリピリして威張りちらす態度、目の覚めるような美女でない、瘦せすぎ、むっちりとした尻や豊かな胸には程遠いがなぜか皮膚の下に潜り込んでくる。

 

 

 

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