触発(警視庁捜査一課・碓氷弘一 -1-)

今野 敏 著 触発(警視庁捜査一課・碓氷弘一 -1-)

 

 警視庁捜査一課「碓氷弘一」部長刑事、四十六歳は、当直の夜『地下鉄霞ヶ関駅を明朝八時に爆破する』という電話を受けていた。ガセの電話かと思ったが、所轄署である麹町署に知らせた。麹町署では、地域係の外勤警官を派遣し駅の中を捜査した。

 翌朝七時に霞ヶ関で爆発し、死傷者多数と連絡が入る。碓氷は、駅を封鎖し、徹底的に捜査していれば、こんなことにならなかったかもしれないと後悔し、自分の経歴に傷がつき、責任を追及されるかもしれないと思った。

 この捜査、対応に、陸上自衛隊「岸辺和也」三等陸曹が参加することになる。岸辺の母親は、中国系のカンボジア人だった。父親「崇」とは、医療の技術指導を目的としてカンボジアに渡り知り合った。二人は結婚し、和也が生まれた。和也が十歳の時、地雷を踏み、爆死した。岸辺和也は、自衛隊において、爆発物に関するエキスパートである。

 この物語では、初めに犯人が出てくる。犯人のスポンサーも紹介される。

 

 

 

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