エチュード

今野 敏 著 エチュード

 

 警視庁捜査一課・碓氷弘一 の第四巻目です。全体の印象としては、『隠蔽捜査』の方が緊張感があり面白いです。

 「碓氷弘一」警部補、四十八歳、その上司「鈴木滋」第五係長、警部、四十五歳、は警視庁捜査一課に所属している。碓氷の同僚「高木隆一」警部補、四十五歳、巡査部長以下十名、合計十二人の係員で構成している。

 碓氷の妻「喜子」、娘「春菜」小学六年生、息子「祥一」九歳、が家族である。

 金曜日定時すぎ、渋谷駅脇、ハチ公前の広場で通り魔事件が起きた。係長が管理官「池田厚作」に呼ばれ、所轄からの要請を待たずに出動する。犯人は交番の警官により現行犯逮捕されていた。逮捕に協力した市民がいたのだが、姿を消している。犯人は犯行を否定している。

 日曜日、碓氷は家族三人と新宿へ行った。そこで再び通り魔事件に出くわす。家族から離れて現場へ行く。犯人は現行犯逮捕されているところであつた。犯人は犯行を否定しており、市民の協力により逮捕したが、協力者はいなくなっていた。 

 月曜日、碓氷は、係長と共に、池田管理官に呼ばれる。管理官は、いずれの事案でも協力者の人着(じんちゃく)を逮捕した警察官七名は全く覚えておらず、協力者を思い出そうとすると犯人の人着になってしまうのを不審に思う。

 さらに精査するため特捜斑が置かれる。この特捜班に「藤森沙英」心理調査官が、警察庁の刑事局から派遣されてくる。碓氷が藤森と組むことになる。碓氷と藤森は捜査を開始する。藤森は美人である。波紋が広がる。

 藤森は、渋谷ハチ公前の広場で第三の犯行が行われると予告する。

 

 ✰✰✰✰

===================================================================

===================================================================