志川節子 著 結び屋おえん 糸を手繰れば
味噌問屋 松井屋のお内儀であつた「おえん」は不義を疑われて、夫「文治郎」から離縁を言い渡された。おえんの実家 丸屋は兄「吉兵衛」が継いでいて、不貞を疑われて嫁ぎ先を追い出された妹 おえんに、実家の敷居をまたがせなかった。この為に、実家から暖簾分けを許された番頭「丈右衛門」の世話で、芽吹長屋に越してきた。そして針仕事で生計を立てだす。
同じ長屋の住人で女だてらに魚河岸で働く「おりつ」の縁談を決めたことから、ーーーご縁とりもち承ります 結び屋おえんーーーという木札をかける。
こうして、いろいろな縁を結んでゆく。また松井屋に残してきた息子の話も絡む。
穏やかな小説です。
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