花や咲く咲く

あさのあつこ 著 花や咲く咲く

 

 筆者の文章には特徴がある。例えば、

『相手のちょっとした仕草に、物言いに、顔つきに、冗談に、噴き出してしまう。

そして、しゃべる。とめどなくしゃべり続ける。そして、また、笑ってしまうのだ。

 止まらない。』

一つの行動、言動、表情等を言葉を変えて、種々表現する。本書はまだやさしい形容詞を使っているが、もっと難しい言葉を使ているのもある。

 

 昭和18年初夏から昭和20年8月15日までの話です。

関西地方の田舎の温泉旅館がある町でのはなしです。女学校に通っている仲良し四人組、三島則子、高崎和美、川満詠子、そして主人公の室生三芙美は、三年生である。戦況が厳しくなり、温泉に入ってのんびりする事ができなくなり、旅館は休業、廃業している。彼女達は可能なかぎり集まって楽しみを見つけていた。そして学徒動員でばらばらになり、上級学校への受験時に空襲にあったりする。

 

 筆者は、いろんなジャンルの小説を書く多才な人ですね。

 

 

 

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