昨夜みた夢(口入れ屋おふく)

宇江佐真理 著 昨夜みた夢(口入れ屋おふく)

 

 宇江佐真理 は私の大好きな作家です。この人の連作は、一篇づつ読み終わるたびに胸がいっぱいにになり、そして温かい気持ちになります。なかでも「名医」、「三日月」が良かったです。

 おふく は一度結婚をしていた事があるが、今は戻っている。母親とは小さい頃に死別していて、父と、父の双子の兄夫婦、兄夫婦の次男(従弟)と一緒に暮らしている。父と伯父は、口入れ屋を経営していて、従弟も手伝っている。おふくも短期の女中仕事をしている。

 その仕事先での出来事、雇い主家族の様子、おふくの反発や共感を、情感豊かに描写されている。別れた亭主に対してもこだわりを持っている おふく の感情、これもうまく書かれている。

 

 本書は、小説 野生時代に2012年11月号から、2014年7月号まで、六回に渡り連載された。2014年7月号に掲載されて、単行本の発売日は、2014年7月30日、これって、めちゃくちゃ早くないですか。おまけに、「単行本化にあたっては、加筆修正を行いました。」とありました。

 

 

 

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