狐野扶実子 著 世界出張料理人
食べるのが好き、中でもフランス料理が一番好きな私には、本書は大変面白く、一気に読めました。
筆者は、パリの三ツ星レストラン「アルページュ」で、スー・シェフをしていた事がある。(私事ですが二つ星の時に行ったことがあります。)その後、出張料理人として独立する。その過程を書いた自叙伝風の読物です。
七区のあるアパルトメントでの経験が面白いです。
「あなたの手料理かと思って楽しみにしてきたのに・・・・」
とあるゲストがマダムに言うのが聞こえた。
「だって私は料理が下手だから」
「コキュエット(マカロニの一種)だっていいんだよ」
おもてなしと言う言葉はよく使われるが、本当のおもてなしとは一体何であろうか。
お金持ちの世界ですね。モントリオールの郊外に700ヘクタールの敷地にある別荘、メイドが20人近くいるところで、ゲスト25人に、二週間別な料理を昼、夜と作る仕事が入る。ゲストはヘリコプターや、自家用飛行機でくる。週明けには長男を自家用飛行機でハーバードまで送る。
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