蔦重の教え

車 浮代 著 蔦重の教え

 

 石川英輔の大江戸神仙伝シリーズと同じように、江戸時代にタイム・スリップする話である。

 主人公 武村竹男 はある日突然、江戸時代 吉原のお歯黒ドブに落ちる。蔦重という地本問屋に拾われる。

 蔦屋重三郎は歴史に残る大人物である。江戸時代の版元(出版人)。歌麿や写楽の浮世絵を出版している。

  武村竹男 は蔦屋で働くようになる。そして、歌麿、吉原の花魁、写楽 等と交流して行く。蔦重に料理の才能があるのを指摘される。こうして 武村竹男 は江戸時代の料理を学ぶ様になる。

 三か月後に現代に戻る。

 

 面白い、私も共感する記述があった。 

 味覚音痴だからと言って、本人はそれを不幸なこととは思っていない。酒が飲める人間は飲めない人間のことを不幸扱いしようとするが、逆に、飲めない人間はお酒にかけるお金はもっと有効に使えるのにと思っている。

旨味を意識して食生活を送ってきた日本人は贅沢な味覚をもっている。大金を稼いでも食べる楽しみに使わないのはもったいない。

 

 

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