囲碁小町 嫁入り七番勝負

犬飼六岐 著 囲碁小町 嫁入り七番勝負

 

 面白かったです。多少でも囲碁の知識があった方が楽しめると思います。

 おりつ は桔梗屋という薬種商の娘で十八歳である。桔梗屋の囲碁小町といわれるほど囲碁が上手い。表御番医師をつとめ、今は惣領に家督を譲り隠居している 筧瑞泊 の家へ囲碁を打ちにいった。父親からほどほどにと言われていて、途中までは手加減していたが、瑞泊の強引な攻めを下し瑞泊を投了させた。

 ある日、父親の留守中に筧瑞泊がきた。「七番勝負の話は聞いてくれているか」と尋ねるので、おりつは知らないともいえず、よろしくお願いしますとこたえておいた。ところが、瑞泊はこの七番勝負に勝ったら、孫の嫁にほしいと父親に申し込んでいたのだ。先日の碁も、孫の登士郎に引き合わせためであったらしい。おりつは登士郎を好ましく思っていなかったので、父親も無理に話を進めれることもあるまいと考え、それとなく断っていたのだった。負け越せば縁談はあきらめると言っている瑞泊は言っている。こうして縁談をかけた囲碁七番勝負が始まった。

 第一番目の相手は、筧瑞泊の医師仲間で武藤玄寿である。おりつは「定先」で黒二目の勝ちとした。

 

 以下、一勝三敗となるが七番まで続く。

 

 

 

 

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