住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち

川口マーン恵美 著 住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち

 

 著者はドイツ在住30年、その経験を生かして日本の長所、短所を、尖閣諸島フクシマ原発事故、休暇、進学と就職、鉄道、ユーロ、を例にして述べている。

 領土問題は実効支配しているか否かで決まる。北方四島竹島は戻らない。尖閣は軍事力の後ろ盾が無くなると失う。

 ドイツでは有給は30日あり、メインの休暇は3週間取る人が多い。がこの休暇はストレスとなっている。

 EUになって低賃金の労働者が大量流入していろんな問題が出てくる。安易に外国人労働者を受け入れると労働市場は破綻する。ドイツは反面教師になるはず。

 優秀な頭脳は、資源である。ドイツも日本も、安い労働力や大量生産で生きていける国でない。研究し、開発し、そのノウハウを売るしかない。これにはお金がかかるから、国が後押ししないと、技術も頭脳も育たない。良い研究の環境のある国に流れてゆく。また、日本の学生の英語能力は劣悪で致命的である。大学でまだ英語を教えている!

 EUは、ギリシャ危機をはじめとして破綻しかけている。TPPは共通の通貨を持たないが、「人」「物」「サービス」の自由な流通という理念は、EUと原則的に似ている。EUにおけるドイツの立場とTPPに於ける日本の立場はよくにている。ヨーロッパでのドイツの動きを注視すれば、アジアでの日本の行動のヒントがある筈である。

 

 

 

 

===================================================================

===================================================================