インジョーカー (八神瑛子)

深町秋生 著 インジョーカー 八神瑛子 シリーズ

 

 大変面白かったです。

3冊シリーズの続刊です。

 

 上野署「富永」署長は、キャリアにもかかわらず、任期三年目に入った。今回の人事については、富永に意思を阻む力が働いたようだ。原因は「八神瑛子」事件だ。

 「能代」から富永に電話があった。能代は、前作、八神らの活躍で棚ぼた式に出世し、警察庁長官官房長、警察庁のナンバー3の座についていた。

 電話の内容は、今回の人事は能代の差しがねである。その理由は、 ”八神を守れ” と言うことであった。

 富永は、八神の部下「花園」を密偵として使い、八神を監視している。

 

 八神は、情報提供者である「甲斐」から呼び出される。甲斐は、暴力団印旛会鶏千波組の大幹部である。内容は、情報提供者ではいられなくなった。近いうちに、組ナンバー2の若頭になるから。

 

 八神は、人事一課株式会社らも監視されている。

 

 暴力団の事務所が襲われ、闇金融の金が強奪されるという事件が起る-----。
 
 


 
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愛してるって言えなくたって

五十嵐 貴久 著 愛してるって言えなくたって

 

 面白かったです。筆者の典型的な作品です。

 

 「門倉友宏」、「宏美」、「紗南」は三人家族である。

 恒例になっている、日曜の午後、書店へ出かける。娘 紗南はキッズルームで遊ぶため、妻 宏美は、DVDをレンタルするため、門倉は本を探すためである。

 

 門倉、39歳は、ビール会社の販売部門だけを独立させた子会社の営業二部三課の課長である。部下は二歳年上の「永島係長」、「小峠」主任、33歳、「渚」、31歳、「由木理水」、27歳、であと2名が退職し欠員となっている。

 他部署からの移籍「織田真理」、29歳、と中途入社「加瀬」、28歳の二人が加わる。

 織田真理は、国立大学理学部の院卒で、社内一スキルの高いスペシャリストで、販売戦略室長補佐を務めていて、数年以内に室長になるだろうと噂されていた。

 加瀬は、有名私大出身で、大手商社のエネルギー部門でエリートであった。

 

 門倉は、加瀬を ”どこか気になる” 、 ”放っておけない” 感じがして、一段と気を使った。

 由木理水が加瀬を好きになる。

 一方、織田真理は、門倉のことが好きで、門倉の下で働きたいから希望して移動してきているが判りややこしくなる。-----


 
  
 
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炎天夢 東京湾臨海署安積班

今野 敏 著 炎天夢 東京湾臨海署安積班

 

 大変面白かった。一気に読みました。

 東京湾臨海署安積班シリーズの12冊目です。

 

 「安積」警部補は、強行犯係長だ。

 部下は、「須田」、「村雨」、「水野真帆」、の各部長巡査、そして、「黒木」、桜井」、各巡査である。

 管内で発生した強盗傷害事件を捜査したいる。徹夜で準備して、夜明け前からの出動で、事件を解決した。

 安積班は徹夜明けなので、帰宅しようと考えていたが、「相楽」係長が、火災発生の対応に臨場したので、待機していると、海に死体が浮かんでいると通報があった。

 村雨と桜井、水野が対応にでた。殺しだと連絡があった。徹夜明けでも休めない。

 

 発見現場は、マリーナである。水死体は、グラビアアイドルの「立花彩花」であった。絞殺で死後、マリーナに会ったプレジャーボートから落下したと思われる。

 捜査一課とも合同捜査が始まる。


 
 
 
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組織犯罪対策課 八神瑛子 シリーズ

深町秋生 著 組織犯罪対策課 八神瑛子 シリーズ

        アウトバーン、アウトクラッシュ、アウトサイダー

 

 大変面白かったです。

3冊シリーズですが、その続刊も発行されています。

 

 上野署組織犯罪対策課「八神瑛子」警部補は、誰もが認める美貌である。容姿から想像できない苛烈な捜査で数々の犯人を挙げてきた。

 しかし、八神瑛子は暴力を躊躇わず、金で同僚を飼い、悪党と手を結んでいる。真相を究明するなら手段を選ばない女刑事である。

 八神瑛子の夫は自殺とされたが、八神瑛子は他殺ではないかと疑い、その真実を明すことに全精力を賭けているーーーーー。
 


 
 
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警視庁公安部・片野坂彰 国境の銃弾

濱 嘉之 著 警視庁公安部・片野坂彰 国境の銃弾

 

 本書は、警視庁公安部・青山 望  シリーズの続編、新シリーズです。青山 望  シリーズは12巻で完結しました。

 青山は、情報マンとして功績を挙げ「チヨダ」へ永久出向となっている。

 

 新たなシリーズの主人公は、「片野坂彰」です。キャリアです。肩書は警視庁公安部長付です。海外への留学、民間軍事会社、傭兵、FBI特別捜査官等の経験を持つ。

 「香川 潔」警部補、片野坂が新人の時の指導巡査で警部補のまま、公安一筋でベテランである。

 「白澤香葉子」警部補、帰国子女で、ヨーロッパの音楽大学へ留学し、語学堪能、警視庁音楽隊を経て、公安部に抜擢される。

 

 対馬の展望台で、一発の銃弾で三名が殺されるという事件が発生する。

 

 本書は時の世界情勢の背景(例えば、トランプ大統領金正恩の二度目の会見、その直前の計画されていた、正恩の斬首作戦)を詳細に述べている。 


 
 
 
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音坊主 ~メシアンへと続く道~

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アンコール : J.S.Bach (夏田昌和 編)

        ”おお愛する魂よ、汝を飾れ”  BWV654

 

 メシアンの世の終わりのための四重奏は、その作曲動機(場所、捕虜収容所)からすごく変な編成になっているので、組み合わせる曲が難しい。

 この団体は、メシアンへと続く道と題して、十三世紀から現代までのフランス音楽を並べて、編曲して演奏している。

 

 この団体の特徴か、編曲のせいか、クープランを除いて、すべて現代曲に聞こえた。不思議です。

 各奏者の腕前は、素晴らしいと思います。

 

 このシリーズは、ホール貸し料金を無料にしてるそうです。

 

 

 

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ベイジン

真山 仁 著 ベイジン

 

 著者には先見の明がある。

 本書の書かれたのは、2008年である。

 

 舞台は中国である。原発の建設から稼働へ。そして稼働した途端に事故が起きる。

 稼働日は、北京オリンピックの開会式の日である。

 

 「田嶋伸悟」は、中国に建設中の「紅陽核電」の技術顧問・運転開始責任者である。日本での原発プロジェクトが頓挫し、中国に赴任してきている。

 「鄧 学耕」は、大連市党副主席で、紅陽核電運転開始責任者の特命をもって赴任している。更に影の特命を帯びていて、それは大連市の汚職の証拠をあげることである。

 

 この二名を中心に、物語が進んでゆく。

 

 

 

 

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