ロシア国立交響楽団

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アンコール : チャイコフスキーバレエ音楽白鳥の湖』よりマズルカ 

 

 作曲家ストラヴィンスキー一族の血を受け継ぐ指揮者マリウス・ストラヴィンスキーの指揮する「火の鳥」です。

 この指揮者、うまいのか、そうでないのかよく判りませんでした。後ろから見ていると、ただ拍子をとっているだけのようで様です。

 

 このオーケストラ、弦がとっても分厚く、底力のある音がします。ラフマニノフの伴奏を聴いていても気持ち良かったです。編成は、7、6、5、4、3 pult です。そんなに多くないですね。でも金管に負けない、とってもバランスの良い音がしていました。木管楽器も名人芸ではありませんがよかったです。Horn のソロもすばらしかったです。

 

 [追記] このオケの音は ”いぶし銀” です。私は好きです。

 このオケの日本ツアーは、合計14公演です。この指揮者は、3公演のみです。何故ですかね。

 この日の翌日には、福岡で昼の公演です。途中の休憩前は、拍手を遮るように、コンマスが退場を促します。アンコールもすぐに演奏。終演後も、早々にコンマスが退場しました。

 

 

 

 

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焦土の刑事

堂場瞬一 著 焦土の刑事

 

 終戦直前、東京が空襲に襲われている頃、防空壕若い女性の死体が発見された。

京橋署の「高峰靖夫」刑事は、現場へ駆けつけた。首を切られていた。どこかで殺し、防空壕に運んだとみられる。

 捜査を始めようとした時、署長「富所」から

『先ほどの遺体だが、空襲の被害者で、身元不明ということにする』

と言われた。

 刑事課長「下山」以下、不服ながらそれに従う。

しかし、高峰は遺体が安されている部屋に忍び込み、写真を撮り、証拠を残した。

 

 数日後、また防空壕で、二十歳前後の女性の死体が防空壕で発見された。同じ殺し方であった。連続殺人であった。その現場に本部の人間が現れ『遺体を引き取りに来た』と言い、そこに署長が現れ、その通りしろと言われる。

 高峰は一人で捜査を始めた。先日の本部の人間に袋叩きにされた。

 

 そし終戦となった。

 高峰は、本部の捜査一課へ移動となった。

 また、若い女性の死体が、防空壕で発見された。同じ殺され方であった。捜査会議が開かれた。幹部の席に、前の捜査を止めたあの男がいた。管理官である。-----

 

 

 

 

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維新始末 (-1-)

上田秀人 著 維新始末 (-1-)

 

 典型的な上田秀人の作品です。例によって、以前書いた事を何度も何度も繰り返し書いています。実質的な内容は、ごくわずかです。

 

 「榊扇太郎」が闕所奉行を退いてからそろそろ二十年がたつ。時は幕末である。

 榊扇太郎の妻は、「朱鷺」、そして三歳の息子がいる。

 

 勤王の志士と名乗り、浪人たちは江戸で無頼を働いて入る。その背後には薩摩藩がいた。

 

 この巻のおしまいでは、これらの勤王浪人に「天満屋孝吉」は殺されてしまう。

 

 そして、徳川幕府は終わってしまうのである。

 徳川家から、禄を失った榊扇太郎は、この先どの様に生きていくのか。

 

 

 

 

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六月の月

乃南アサ 著 六月の月

 

 大変面白いと思いました。

 

 「杉山未来」は、三十二歳、独身、派遣で三年働き、契約切れで今日退職した。家に帰り、祖母と祝った。祖母と二人暮しだ。大学教授をしている父は、家族を連れて福岡にいる。

 未来が帰宅したとき、祖母はうたた寝をしていた。そして『夢を見ていた』と言った。その夢は、祖母が幼少の頃の話であった。

『空が抜けるように青くて、真っ白い入道雲、いくつもいくつも、もくもくと湧いていてね』、『六月だったんだわね』、『海に行こうって』、『花を見に』、

 祖母の生まれた町の話であった。そしてそれは台湾であった。そして台南である。

 祖母の父は、製糖工場の技師をしていた。

 祖母は、終戦の時、高等女学校に行ってて、数えで十七だった。

 日本は戦争に負け、日本の植民地だった台湾の町から離れたのだった。

 そして。祖母は言った。

『もしたった一つ、願いがかなうとしたら、あの家に帰りたい』

 

 未来に見せるために、祖母は写真を探しに、二階に上がろうとし、階段がら落ち、骨折し、入院した。

 

 こうして、祖母に代わり、未来は台南へ旅立つ。

 

 ここまでがプロローグで、以下六章あります。

 

 

 

 

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清明(隠蔽捜査 -8-)

今野 敏 著 清明(隠蔽捜査 -8-)

 

 隠蔽捜査の新シリーズです。9月号の小説新潮で連載が始まりました。

 

 「竜崎伸也」は、警視庁大森警察署署長から、神奈川県警本部刑事部長となり着任した。「佐藤実」警察本部長(警視監)に挨拶に行った。

 本部長は言う『神奈川県警と聞いて何を思う』、 『不祥事だろう』、『さらに不祥事を隠蔽しようとする体質だろう』、さらに『竜崎に刑事部をを変えてくれ』、『刑事部を変えれば、県警全体も変わる。そう期待している。』

 さらに、前刑事部長と引き継ぎをし、さっそく捜査本部のある山手署まで行った。ここで、捜査一課長、捜査二課長の紹介を受けた。

 その時『組長が落ちました。事件全容は解明です』という報告があった。

 竜崎は『あとは任せた』と言い、官舎に向かった。

 翌日、警視庁の「伊丹俊太郎」刑事部長(同期で幼馴染)から電話があった。

 『沢谷戸自然公園で死体遺棄事件だ』-----

 

 このように始まります。先が期待できそうです。

 今野 敏 の著作の中で、この隠蔽シリーズが最も面白いと思います。

 

 

 

 

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地に滾る

あさのあつこ 著 地に滾る

 

 とっても面白いですよ。

 この小説は、「葉室 麟」 風です。筋書き、展開は全くそのままです。当然、動詞の扱いは違いますが。葉室 麟 より、あさのあつこの方がより面白いです。

 

 「伊吹藤志郎」の父「斗十郎」は、藩の五百石取りの上士であったが、切腹の沙汰を言い渡され、母「登茂子」、姉「美鶴」とともに領内所払いとなった。

 美鶴は、婚家を去り伊吹家に戻ってきたのだ。美鶴は父が無実だと信じていた。いつか真実が明らかになり、父の無念が晴らせると思っていた。

 藤志郎は「柘植左京」とともに、江戸にいる藩主にあてた「密書」を持って江戸へ出奔していた。

 柘植右京は、下士であるが、父は斗十郎である。藤志郎の異母兄となる。「美鶴」とは双子である。美鶴も藤志郎の異母姉である。

 藤志郎は、追手をくらます為に、途中で別れるが、二人は無事に江戸に着く。

 

 藤志郎の住まう長屋にいる「お代」、郷里にいる母や姉、そして芸者に住まわして貰っている左京等の物語である。

 

 

 

 

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Bach in The Air

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アンコール : Bach Fugue on the Name BACH

  会場の掲示には、Bach と書いていましたが、Liszt かも知れません。

 

 「バッハとジャズの出会う時」と題した音楽会で、クラッシックのピアニストとジャズのピアニストのピアノ連弾です。

 この二人はどのようなようにして、この企画を思いついたのでしょうね。

 

 私の感想は成功しているとは思えませんでした。唯一良かったのは、アンコールです。

 短い音楽会でした。前半30分、20分の休憩、後半25分です。

 

 

 

 

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