草笛

葉室 麟 著 草笛

 

 面白いですね。

 

 羽根藩シリーズです。

 『蜩ノ記』を遺した戸田秋谷の切腹から十六年。

 「赤座颯太」は十三歳、父が江戸定府だったため、江戸で生まれた。二年前から小姓として仕えている同い年の世子「鍋千代」とは不思議にうまがあった。

 颯太は「泣き虫颯太」などと呼ばれる、気弱でおとなしい性格だった。

 今年の一月、父と母が相次いで流行り病で亡くなったため、伯父にあたる国元の藩校教授「水上岳堂」のもとに預けられることになった。

 鍋千代は、帰国の餞別として「吉光」という短刀を貰った。 

 颯太は国元に着いた。

 岳堂は、赤座一族と中老「戸田順右衛門」との確執について、颯太に話した。藩内の争いに関わりをもたないようにして欲しいと話した。

 ひと月たつと、岳堂は、颯太を相原村の「檀野庄三郎」に預けた。妻は「薫」と言い順三郎の姉になる。

 一年ほど過ぎた。藩主「吉房」が急逝し、世子鍋千代が慌ただしく元服し、家督を継いで新藩主となり、「吉通」と改めため、国入りした。

 颯太は、すぐに小姓として召し出された。

 

 藩主一門の「三浦左近」が、藩主後見役を狙っていたーーーーー。』      

  

 

 

 

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プライベートバンカー(カネ守りと新富裕層)

清武英利 著 プライベートバンカー(カネ守りと新富裕層)

 

 作者は、2011年11月に読売巨人軍専務取締役球団代表兼GM・編成本部長・オーナー代行を解任され、係争になった人である。読売新聞の新聞記者出身である。

 

 シンガポール政府が金融立国を宣言し、富裕層を呼び込む政策を打ち出した。2004年には、投資家勧誘プログラムが始まつた。二千万シンガポールドル以上の資産を持つ外国人が、その資産の半分を維持することを条件に永住権を取得できるようになった。相続税キャピタルゲイン課税もないオフショアに住む権利を、カネで買える時代が到来し、日本人富裕層もなだれ込んだ。

 日本からシンガポールに逃避していくの新富裕層、彼らの資産を導くプライベートバンクの人々、さらに国税当局、これらを中心に話は進む。

 主人公に、野村証券三井住友銀行等を経て、シンガポールでプライベートバンカーになった「杉山智一」を主人公とする小説仕立てになっている。

 

 

 

 

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宿痾(表御番医者診療禄 -10-)

上田秀人 著 宿痾(表御番医者診療禄 -10-)

 

 表御番医師診療禄の第10巻目である。最近の作者の著作通りである。

 長崎留学三か月江戸に呼び返された表御番医師「矢切良衛」は、南蛮流の産科術の秘術を身につけたとされた。

 そして、将軍「綱吉」の愛妾である「お伝」を妊娠させるように命じられている。

 

 

 

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月光のスティグマ

中山七里 著 月光のスティグマ

 

 大変面白い。

  

 「神川淳平」と一卵性双生児「八重樫麻衣」、「八重樫優衣」は、隣同士の幼馴染である。 

 淳平には二人の見分けはついたが、八重樫家の家族以外では誰にも見分けはつかなかった。

 六歳のとき、三人で近くの森で遊んでいた。そこに変質者が現れ、麻衣と優衣は、傷つけられる。その後、麻衣と優衣は、淳平に『もし傷が残ったら、責任を取ってよね。』、『 将来、淳平は二人のうちどちらかと結婚するの。』と言われる。

 小学校三年のとき、麻衣と優衣の父親が事故で死亡した。

 学年が進むにつれ、ふたりの美しさは際発つものになった。

 高校二年のとき、淳平は優衣の方に惹かれているのに気づく。優衣も同じであった。二人はその時、約束のキッスをする。

 平成七年一月十六日、夜十時、淳平は廃工場を通り過ぎようとしたとき、淳平の兄「省吾」が、麻衣にナイフで刺されるの見る。淳平は混乱してそのまま自宅に帰る。

 翌朝、あの地震が発生する。ーーーーー。』      

 

 単行本の表紙が、美女二人の絵でとっても良いですね。

 

 

 

  

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 淳平には二人の見分けはついたが、八重樫家の家族以外では誰もいなかった。

 

記憶をベットに閉じ込めて

M・J・ローズ 著 記憶をベットに閉じ込めて

  

 原題は ”Lying in Bed” です。

 

 本作品は全編を通して一人称スタイル(主人公視点の語り)で書かれています。

 

 裏表紙より

 『ラブレター代筆屋と依頼人が織りなす、愛の抒情詩。

 コラージュ作家の「マーロウ・ワイアット」は、恋人に捧げるラブレターや官能的な物語をしたためて生計を立てている。

 雑誌で紹介されて忙しくなったある日、一人の男が店を訪ねてきた。全てを見透かすような瞳の男は作品を手に取ると、味わうように朗読し始めたーーーーー木漏れ日の下で睦み合う男と女の物語を。

 心も体も裸にされるような感覚に動揺し、マーロウは思わずその場を逃げ出した。

 だが数日後、彼は自分が創作にかかわることを条件に、ある女性に贈る物語を依頼してきた。

 きっと相手は恋人だ。

 なのになぜ、私は彼に惹かれてしまうのだろうーーーーー。』     

 

 

  

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真夜中のバラ

ノーラ・ロバーツ 著 真夜中のバラ

 

  原題は ”Night Movers” です。

 

 裏表紙より

 『人気作曲家の「マギー・フィッツジェラルド」は都会の喧騒に疲れ、小さな田舎町に移り住んだ。この古びた家では何もかも自分でしなければならないけど、自然のなかで穏やかに暮らすことができる。

 だが、マギーの心は入居早々にしてかき乱された。

 荒れ果てた庭から、10年越しに眠る白骨死体が掘り起こされたのだ。

 さらに、口の悪い造園業者の「クリフ・デラニー」がマギーのボディガードをすると言い張り、良く知りもしない男との共同生活が始まってしまった。

 私はいつになったら静かに暮らすことができるのかーーーーー。』     

 

  

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香港風味

野村麻里 著 香港風味

 

 本書は、香港での ”食” に関するエッセイ集です。

 

 裏表紙より

  『ストレス蔓延のイメージとは裏腹に、長寿世界一を誇る大都市・香港。

 極美味な料理の裏に、独自の哲学や人生観によってたつ医食同源の知恵あり。

 返還二十年を機に、かって暮らし、好奇心旺盛にあらゆる食に触れ、体験と考察を重ねた筆者が、食を通じて街と人の魅力を独自の視点で綴る。』    

  

 

 

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